<4131>「所感(449)」

 喉は現在快方に向かっているが。

 

 それでも、ここ一週間は、寝ようと思っても、咳のラッシュにさらされてまともな睡眠を取れないような状況だった。

 

 はっきり言って地獄。

 

 今は完治しているのだが、かつてアトピー性皮膚炎がひどくなりすぎて、普段の眠りもままならなくなった時期があった。

 

 その時期も明確に地獄だったのだが。

 

 限度を超えた地獄を経ると、良いことがひとつ起きる。

 

 私という存在の持つ静けさの、その深さみたいなものが一段も二段も更新されるのだ。

 

 自分ではどうにもならない、地獄のような期間を抜けると。

 

 もう、以前までの自分とは別人になっている。

 

 存在の仕方が、圧倒的に静かになっている。

 

 ああ、自分ではどうしようもないことがあるのだな、ということの、体験をともなった理解。

 

 これは、人間を別次元へと運ぶ。

 

 地獄にさらされると、かつての自分の人間レベルで心配していたことや、不安に思っていたことなどが、もうどうでもよくなってしまう。

 

 ごちゃごちゃ言っても仕方がないほどの地獄など、できれば通過したくはないが、来てしまったのならそれらを最大限利用すべきである。