2019-08-01から1ヶ月間の記事一覧

<1062>「淡い鐘の中へ」

続けざまに聴こえるわたしには聞こえる なべてあるその他(タ)、わたしには聞こえる、、 鐘の音(ね)はいつか衰えている、 わたしを挟む わたしを弱い波でかなしく挟み込んでいる、、 全景がやや色(イロ)を捨てて悲しくなる、、 さけび 走る、、 いくら…

<1061>「指が根をかき」

その名に及ぶ 根(ネ)に及ぶ 名に及ぶ 根(ネ)に及ぶ かたる かたる かたる えもいわれぬ よどむ ことはひとりよどんで、、 指でかきましてみる、さわる、 なにやかや、ノ、あたたかいところで、 もうほとんど悲鳴になって、、落ち着いて、 ことは問う こ…

<1060>「カレーライス」

カレーライスがこぼれています カレーライス そこの床へ カレーライスがこぼれています はあ しばらく静かにしています しばらく静かにしたいそう思います いい匂いがしています 床は、なにやら、あったかそうで、いい匂い さて カレーライス ぺちゃっと冷え…

<1059>「優しく乾く」

あなたの困惑に遭遇し、乾いたまま泣いてゐるのかもしらない、 そんな、、 そんな顔をして、出会いたいのじゃなかったな、 そんな顔であるのじゃなかったかな、、 訳(わけ)もなく、ふたりの空間を、優しく乾いて、そのままで泣いて・・・ ・・・。恥ずかし…

<1058>「ものぐさの香り」

一匹のさびしい人間になって、ひとまずここらを染(そ)みてくれ、 おまんが愉快だろう、 おまんは楽しいだろう、、 それに加えて、ひどくさびしい流れもここえ、 ただひとつの音(おん)を繰り返して、、 たわんで、、裂けて、ひらいて、、 軽々と弾んだ、 …

<1057>「川は悲しい」

せつないので どこへもゆきたくない もろく もろく もろく もろいので、せつなく、、せつなく、もろいので、 どこへもゆけないという顔をする、、 あァ、あ、そうか これはそうか、 これは 君の川か 君の川か、えらく、えらく、、 えらくさはがしい匂い、 え…

<1056>「移りぎな声のなかに」

もぐる、、 たれの声のなかなのかも知らぬ、、 ぬれているのを忘れている、 よれる よれる まじめにその小ささを数えて、 声は知らん 声は知らん、 たくみな華やぎのなかにあらはれて、 こはまたなんというところ そのうつりぎな うつりぎな まるでちべたい …

<1055>「未生の火」

未生 切れ端 それは火、 未生 切れ端 そはまわるまわる蝶、 音ずれ、と、ぱちぱちと、笑み、、 まろやかに溶ける、 まだこんぐらがるまだこんがらぐる ぐるとぐると笑みと、未生の輝きをそこにひらき、 汗す 汗す かわく、、 そこに黒くとどまるきらびやかな…

<1054>「日に照らせば嘘になる」

円(まろ)く あかく 人(ひと)のうち、ポッ、 ポッ ・・・ポッ、 と、照らすもの。 曰く まだ来(ク) 夜(よ)も夜(よ)のように どう どう どうよ どう ト、、 ふたりが影のなかにたくわえたもの、、 とて、、 日に照らせば嘘になる、 日に照らせばみん…

<1053>「混沌沌々々」

混沌トントントンとしてきた トンとしてきた トンとしてきた 混沌トントンとしてきた トンとしてきた トントントントン トンタカ淡々トンとしてきた してきた わっ してきた わっ してきたしてきたしてきた わっ 個トト個ト個ト個ト個ト個ト個、 ツッタカラ…

<1052>「あなたの顔が誰なのか」

腕やら夢やなにやらに浮かべる、、 寂寥の顔、 何度となく問はれ(ともあれ)、ひとり飽いた、 穴のアくほど アくほど見てて、 なんだかあんたがたれなのか分からなくなってしまった、、 不意の風として、いつまでも涼しく、、 いつまでもかろく、、 そこえ…

<1051>「手の色を見せて」

まぢかに香るるそばえ食らいついてゆく、、 どんなき色(イロ)をみしょうぞ、、 わたしの・・・ その真赤な手を開いて、、 湯気などはなまめかしィく、、 ひとの肌という肌なんぞ、順に順に撫ぜて参りまして、、 いやだわ (おいやです) そのヒ、その日に…

<1050>「青い筋を湿す」

からむ ころむ まどう だらむ だらむ ト した、、 わずかな姿え、 ひとぅすじ ふたぅすじト這わス・・・ その青い筋 (あおいすじニ・・・) ひどく いかがわしい匂いえ、、 あたる あたる あたる、、 ト、 まァ、、。まァまァまァ、 あくまでもまぎらわしく…

<1049>「酩酊と無」

酩酊、、酩酊、ト、あつく、、 またにじむ、、 気味の悪い不安でしかないもの、、ト、 どういうわけの楽しさ、、 あたしがただうろたえるためだけにうろたえているときに、、 不気味の渦のなかえ、たれもかも進んでしまう不思議さ、、 なにもない (あはは、…

<1048>「拾う手」

まるいんだ (ナ) かけら (トゥ) かけら、かけらを、、 あちこちに、 そら あちこちに、、 おいといて おいといて、、 被る 被るんだな かむるんだなァ、、 華やかだったった ト あちらこちらに跳ねている、 もの、、かむるんだなァ 思いいだす もの もの…

<1047>「花」

この花のなかに闘争はない、 その諸相のなかにひとり表情を見よ、 あさな ゆうな まだか まだかとひらいで閉(し)む ひらいで閉(し)む その香りはたれをもあおらむ かざす かげる かげるト、、 ひとりの水がまだらに語りかける、、 あなたが闘争だトは知…

<1046>「呼吸の長さ」

はあ、、なるほど、と、 思わずひとりで頷いていた、 そうか、そうか、、そうだったのか、 たまに駆ける、、 短い歩幅で、軽く時間をこえていて、、 わずかに 増えてくと 風で、 流れ 流れて 瞳と、たしかに逸れて、、 ぼんやりして、、 今 少し 少し、 呼吸…

<1045>「ひきりなしにつかれ」

ひきりなしになにかえ憑かれている、、(もう憑かれたよ) たぐいまれ にィ 見 潜み みィみ、、 よゥ・・・ ぼゥや ぼゥ、、ゆるめやうもなしに 肩 袖 裾 うなじを駆けてサゥ、 サゥ・・・と音(ね)を打ちゆうば、 ミがだんだらだらだと ひそかに 立とう、…

<1044>「きわどい繁り」

間違えて きはどく繁り こたえている あれよ あれよ あれよというマに きはどく繁り その水 その問い 小さな恥じらい 渦 呼気 哀願などは、 静かにかわいている、、 そこにきはどく残るまなざし、、 いつのマにか、とゥ、 吸い 吸い 吸い ふるうえている (…

<1043>「流動する絵」

「おほん」 「・・・」 「画家とは、つまり」 「はい」 「画家とはつまり、だね」 「へえ」 「画家とはつまり、流動するひとつの絵だ」 「なんて」 「画家とはつまり、流動するひとつの絵だ」 「は」 「いやだから、画家とはつまり、だね」 「へえ」 「もう…

<1042>「傾き」

無意識な あなたの酒、 無意識な あなたの喉 (戸惑いの 変音符の) ぼゥ やみに からだからあた た かく あるいは、、 またのながれ、、 ただ酔(え)いにひとりで絡まっている、、 すすり、、 すすったことも知らぬ、、 たれかミのなかへあまりになだれこ…

<1041>「摘む、そば、喉」

さらっ、 さらっ、、、 さらっ・・・ ふ ふふ しまいに 溶け、 しまいに ふたりト、、 当たり前に 音調、 さわやぐ さわや ぐ 通り、、 ひみつ ノ ひみつ 無 照り 映、え、、 わずか ト わずか ノ そうして・・・ 撫ぜ あたら 虚(コ) ト、虚(コ) ノ 嗅い…

<1040>「目の中の葉」

たたう たたう、 よう 澄み よう 声 窓からただに垂れさがるもののしみてく声 ひと葉(ハ) 触(ふ)れィ、 葉(ヨウ) 葉(ヨウ) 肌撫でう、、 ひそり 染(し)む、ひそりゆく、、 まだらさわがしい、、 微と、微と、わずか、、 その隙間、ほんのひとミリ…

<1039>「凛と粘り」

凛 ト、粘り ひとである以上は後ろめたく 凛 凛 と 粘り、、 凛 (一念発起せぬ) 凛 ト、粘りで、、 しみたれて 涙で うそのように朝は暗くて、、 こんなもの、人生なんていうものと、、 ただ放擲してしまえばよいものを、 凛、凛、ト 粘り、 結局、面白い…

<1038>「恥じらい(私は鈍くなる)」

恥ずかしさ、思いがけず出で来(ク)るもの いできたもの(いでできたたももの、、) 死ぬほど恥ずかしく 死ぬほどさむしい朝に、 突然出で来たる、、 かの感覚をまたぎ、出でたわたし、、 あなはずかし、あなはずかしいやなその一連、 とてもの一言、 わた…

<1037>「歓喜、不安、けたい」

なんでまた 歓喜 不安 けたいなど 歓喜 不安 けたいなどで いきおいよく練り込まるるものだから、 ひとーつ ふたつの日々と、、 まるで歓喜と同じ顔をしている子どもら、 出会い 出会い 出会い 激しく頭を振るうている、、 湯気が出る 湯気が出る、 音(おと…

<1036>「けたいな」

謎から謎へまた謎絡む、 ひとと音(おと)との関係またその謎、 謎からぬ謎 また謎 なぞい(などなどもある)、 普段から、まったく、しらぬマに、 まったくしらぬマに増えていたり、消えていたり、 あれあなたその仮面をどうしたい? え・・・? いや、い・…

<1035>「道と装」

驚くべき静けさのなかに不気味なひとことを隠し持っていると、、 た、が、た、として歩まれた道か、 ぶあんないの、、 そのまくらな、あるいは不穏な、、 その濃い緑のなかを通(とお)ってゆくときの気持ち、 なんとしょう なに言おう、、 さて結わえて、、…

<1034>「鼓と二人で住んで」

この時間 いっしょくたと とりまとめ とりまとめ 触れ合い 流れ 流る 流る 流る、、 さむしいひとりの鼓(つづみ)が、 わたしを先取っている、、 そうしてかなたこなたの音(おと)の諸模様と、、 ふたりで棲んで、、 小さく手を結び、 過去透明性と世界、…

<1033>「虚空を色香が過ぎる」

ふうふうと過ぐ ふうふうとかれる、 また新しい顔を披露して、 魅了されたいだけ魅了されている、、 また、乾いた笑いに、ひとつ、ふたつ、、 潤うよう 潤うように、慎重に、色香を足してゆくと、 さわぐ さわぐ たれかしら あなたのひたいのなかで潤うよう…