2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

もっと、家の外にも籠もれる場所を!

学校生活しかり、ビルなどで働くサラリーマンしかり、よくあれだけの長い時間、籠もる場所を奪われて発狂しないでいられるな、と思う。 そりゃ、私も学校に行くには行っていたから、きっとそういう状態を経てきたのだとは思うが、そのときは、大体の授業を机…

知ってるよ、知ってるから

特に失礼なことをしたという訳ではないが、気持ちが閉じているときに対応が淡白になってしまった場合、後で、 「あのときは申し訳なかった」 と、謝りに行ったりすることがあり、そうするのはせめてもの誠意みたいなもんだと自分では思っていた。 が、それも…

起きているのと、寝ているのとの狭間

覚醒していなければつまりは寝ている、寝ていないのであればつまりは起きていると、かっちり2つに分けるのは難しいと思っていて、というのは、そこの狭間のところに、睡眠でも覚醒でもない状態があると思っているからだ。 そこの狭間のところは、意識でキャ…

そういう運動

ここのところ、というか昨日辺りからだろうか、何だかまたぐーっと気持ちが閉じてきている。 「急に閉じてくることに理由なんて無いんだよ」 と例によって自身に言い聞かせ、外的なものに様々な原因を求めたがる自分を抑えている。 まあしかし、『気分のリズ…

貰い方

「ええ~そんなの良いのに~。本当なんか申し訳ないわ~」 誰かから貰いものを受けたとき、上記のような挨拶を返すのがきっと礼儀なのだろう。親に限らず、大人という大人がこの類の反応をする場面を幾度も目にしてきた。 贈与者の方ではどう思ったろう。た…

日常を超日常的に送る

雑念や怒りなどと同じく、避けようとすればするほど身に迫ってくるものが、 「生活の単調さ」 である。 単調なリズムは、1日を豪華に彩ろうとすればするほど身近なものとなってくる。それは、派手に努めようとしている人たちが1番自覚していることかもしれ…

待つ、寝かせる

直感で、第一印象で、 「ん? 良いぞ!」 と思ったものは、最初はそんなに楽しめなくとも、とにかく寝かせてみる。 あるときは触れなかったり、またそのうち気が向いたら触れてみたり、触れるにしても深く触れたり浅く触れたり・・・。 そうすると、どこかの…

ただのボンヤリか引き出しか

「意識的に無意識の時間を増やす」 という試みの、何と矛盾をはらんだことか、とは思いながらも、果たして今はそれに成功しているように思えなくもないような状況になってきているから不思議なものだ。 ただ、文字通り意識の無い境地にあれば、それがどんな…

適度な距離

別に、実際に会った訳でも、これから会う訳でもないのに、生きているときは何だか存在が大きすぎて、距離が近過ぎるように感じ、亡くなって初めてその人と私との間が適度な距離となったように感じることがある。 その人の書いたものに触れるにしろ、映像群に…

起きていることに飽きる

朝の7時に起きて、夜の24時に寝るとすると、17時間起き続けていたことになる訳だが、大抵17時間も起き続けていれば、てろてろになるほど眠くなってしまう場合がほとんどだ。 しかし、たまにそれだけの時間起き続けていても、全くと言って良いほど眠く…

勝負について

あることで(それは具体的なことでも、漠然とした「生き方」みたいなものでも何でも良いのだが)、お互いがお互いを意識して切磋琢磨し合う、といったようなひとつの競争が生まれることがあると思うのだが、そういうものはわりかし好きな方だと言える。 しか…

花の群がりに、ひとつの美しい種が見留められる。 「あれを摘んで、私のもとへ置いておいたらどんなに良いだろうか」 と摘まんだその瞬間、花がまとっていた美しさが、ぱらぱらと剥がれ落ちていく。 驚いて、元あった場所へスッと手を近づけ、花を紛れ込まし…

振り子の切り絵師

「このように、いつも身体を左右に揺らしながら切る癖をつけていたら、それが抜けなくなってしまいました」 温泉施設に隣接する、宴会場のようなところで起きた一幕であった。その挙動の怪しさから、幼な心にも、 「あっ、あまり近づいてはいけない人が来た…

感嘆のある場所

感嘆の多い場所に通っている。感嘆が内にこもって表出しにくい性格なので、そういうところにいると、自身のそれが代弁されたような気がして、随分と癒されたような心持になることがある。 ただ、感嘆の多さはときに面倒にもなる。いちいちそういった揺れに付…

欲情の流れ

何かしらの、欲情を掻き立てられる光景に接する。すると多くの場合、発散場所を求めて下へ下へと欲情は流れていく。 しかしたまに、欲情が上へ、あるいは全体へと流れていくように感じられることがある。 これは、感じている欲情の種類が違うから起こること…

言語が身に付くということ

言語の習得、ある言語が身に付くといった場合に意味されるのは、 「最初から人間に備わっている諸感覚との合致」 なのだと思う。言葉の言い換えに拠って意味を表す技術を高めるのは、言語習得そのものではないだろう。 外国語を習得しようと思って、多くの人…

言語を得る前の言語

今、あまりにも当たり前に日本語という言語を使用しているので、 「私には元々日本語が備わっていたのでは」 などと錯覚してしまうのであるが、もちろん、生まれた当初は日本語なぞ分からなかったはずだ。 では、日本語を習得するまで、赤ん坊は言語というも…

心地良いんだけれども、家が無い

以前、『幸せな境地を静かに受け容れることが一番難しい』というものを書いたのだが、未だに、無条件で全面的に受け容れられることには抵抗がある。この抵抗を緩やかにしていくのが私にとっての修行なのだ、と思えるほどだ。 通常なら、 「環境的に逆境にあ…

映像も一緒にセットされているのではないか

全ての人がそうであるかは知らないが(純粋に文字列だけを追っている人もあるかもしれない)、 「本を読んでいると、文字列とともに映像が頭の中に浮かんでくる」 のは、わりかし普遍的なことかとも思う。 それで、その、浮かんでくる映像があまりにも自身の…

観劇を終えて

バスケットのドリブルをイメージしてもらうと分かりやすいだろうか。 「ああ・・・こんなの見せられてしまったら、俺はとてもじゃないけど出来ないぞ・・・」 と、圧倒的な力で地面に叩きつけられ、その反動で、 「いやいや、俺だってこれをやるんだ! 出来…

それでもう充分なのかもしれない

別に、忘れてしまった訳ではないが、ただなんとなく頭の片隅にあるだけで、しばらくの間、ボンヤリとしか意識に浮かんでこなかった人がいる。 そんな人をあるとき、くっきりと思い出した。細かい、他愛のないかつての日常の風景が、明確にその人とともに思い…

その男は、彼のうちにぽっかりと空いている穴から拡がっていく光景を、とても豊かだと捉える事は出来なかった。そんなの嘘だ、第一所詮は君の中だけに拡がっている穴なのであって、そこでどんな豊かさを展開していようが、地球を見ろ、宇宙を見ろ、それに比…

いつから居るのか

「歳を重ねるとねえ、身体にもガタが来ますし、何をやるにも面倒臭くなっていけません・・・」 あなたはまだ若いから良いねえ、まだ関係のない話だよとのことだったが、なんのなんの、大いに関係のある話だと思いながら聞いていた。それというのも、随分前か…

隅々にまで溶けていく

少し前に、『知識というより皮膚感覚』というものを書いたのだが、皮膚感覚の体得については、いまいちよく分からないし、もう既に体得している人であっても、 「どうやって体得できたか」 についてはよく分かっていないのではないだろうか、というように思…

自由と、疑いようのない影響と

食後、一杯の麦茶を口へと運んでいる。この麦茶は無論、家に置いてあるものなのだが、別に誰かに飲むことを強制された訳ではなし、 「様々な飲み物から選択し、麦茶を飲んでいる」 と言えるような状況にある。 なるほどここにはある種の自由があっただろう。…

形から入る

『この手の組み方には、怒りやイライラを自らで抑えていますということを、お客さんへ、あるいは自分に対して表明しているという意味があってね・・・』 左手で握り拳を作り、それを右手で覆うようにするという手の組み方を教わりながら、 「そんな、手の組…

遊びのない関係

「私との関係は遊びだったのね!」 遠くの席に座る女性の、悲痛な、しかし陳腐な叫びを聞きながら、 「遊び的関係」 の嫌悪のされ方に、ひとり同情を寄せていた。 ありふれた物言いとは言えど、その叫び声を聞く限り、 「本当の関係」 を求める彼女には切実…

内側で過程を済ます

『何事に於いて、どうも私は急である』というものを以前に書いたのだが、実を言えば、他人には見えない内側の部分において、しっかりと過程を刻んでいるので(もちろん、しっかりと言っても、論理とはとても呼べない自分にしか通用しない論理、訳の分からな…

緊張と脱力

平生の脱力に、ビビビっとした緊張が走る。骨の上で、自由に垂れさがっていることを許された肉体に、一筋の針金が通されたかのようだ。 自然、背筋がしゃきっとする。精神も、それにつられてしゃきりとなる。制限を受けたはずの身体は、向かうべき方角を示さ…

呆ける

「ひとりでご飯を食べに行くと、時間を持て余すわ」 という話を聞いていた。だから、あまりひとりでは外食をしたくないということらしい。 私は、あまりひとりで外食をしに行くことが気にならないのだが、一方で確かに、 「おいしいねえ」 だとか、 「待ち遠…