2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

<930>「眠った鐘」

ふるは、さいわいに。地面を聞き、地面をたずぬ。流れて、身(ミ)のまだ緑に光るるところへの、仕方。おのの身(ミ)の前にひきずり出す。 叫び、は記号の外に出て、空気中のなかになにとして振舞うか、を・・・、、決めかねている。ひとのホホを撫でる。も…

<929>「泡のなかの騒ぎ」

軽々とここへ寄越す。満ちは満ち、ひといろ、の眩しい。ただ香り、は流れ、徐々に空気の目に見える、皮膚はいつも通りごたまぜの、そのなかで輪を描(えが)いていた。たれかのために粟立っていた。 向こうへ声を置く。わたしは知った。ひとのなかでひとが剥…

<928>「言が、あなたのひたいに」

ここはどこの言(こと)だ。言(こと)がからからとあらわれた。わたしの姿はいつになくかげろう的、ひとは祭り。祭りの揺れる。 もの珍しい風が吹き、いまははや、声が散り散りになっている。 破片を聞いた。姿勢に驚きはなく、ただ穴に、あなたの染みてゆ…

<927>「おじいさんの指の先」

ひとはくしゃみの底知れない文字のなかでうごめいている・・・。 あなたはあなた、おじいさんの指なんだね。 え・・・? ちがう。あなたはおじいさんの指先の運動にかえってゆくんだね、ということ。 あァ・・・。 見て、ひとが眠っているよ。 あァ・・・。 …

<926>「声のなかの雑音、」

まるで関係のない泡、は弾(はじ)け、ひとのなかに棲む、ひとのなかに棲むの、知らない騒ぎ、騒ぎはわたしに知られないまま過ぎる。わたしのなかで懐かしさが点滅しているうち、知らないうちに過ぎる。 ものは遠くで鳴る。ザワザワザワザワ、一体何という粒…

<925>「躍動体の、夢の息」

踏む、は、速度。連続は地面の名を持って・・・、日々は搾り、日々は匂いを嗅ぎ、やたらに増えてみせる。 わたしは知っている。よく声の伸びている。手はあたたかい。手はふたつの名前を行き来している。 ヒ、のなかに真白く跳ね、ひとを見る、跳ねたら現実…

<924>「ひとつ声が紛れ込む」

なにがひとのなかをさぐる。たれかひとのなかを転がる。 振るわれては落ち、振るわれては落ち、するうちに、ゆるやかに誘うは、道、ひとりゆき、静かに雨の染みる・・・、、ひとは絶え、草木(くさき)は香(カ)、香(カ)と立ち昇りわたしの棲む場所・・・…

<923>「音の歩行先の」

何故が分からない。わたしはひといきに喋る。ただの振舞いが、わたしですら忘れていた時間をも含み、伝えている。 ひとの言葉を喋っていた。遠くで陽(ヒ)が軋む。はやく音(おと)になれたらいいね、と言う、ひとは皆祈っている。 「わたしは音(おと)で…

<922>「牛の目」

きれい。あなたの唱える。ひとは言葉に口をつける。おそらくはわずらわしさのなかだ。おそらくはわたしはわずらわしさのなかだ。ひとが水のために枯れている。ひとは枝葉に小さなニュアンスをもたす。 ひくひくと笑う。ひくひくとわたしは笑う。空(そら)が…

<921>「白い煙は、吸われて」

やわらかい。細かい、息、の在り処。わたしが弾んだ。ひとは目を閉じ、歌っている・・・。 華やぎの在り処。煙を吸い込んだこと。欠片に笑みの映る、私(わたし)は揺れる、わたしは移る、況は況のこと、呼気の太くなる、吸気は分からない、行方がわたしの表…

<920>「線の、水の」

水は緊張していた。張りつめて一滴になった。あれは激しい音(おと)の鳴り・・・。微量の疑いで、水面はちらちらと揺れている。 そっと手を差す。無理に濁っている。たれか瞳を逸らす。水は見ている・・・。 さぁっと手の払うよう、跳躍は、細長い一本の糸…

<919>「人の活動のなかで眠りました」

まれな声の響いた。ひとは影に目を留めていた。ザウザウと、胸のうち、騒ぐ、声はあなたの方へ転んでいる・・・。 日が差している。おそらくは何の激しさをも、感じさせない姿で。ただの紙が風に乗っている埃が舞っているあなたは控えめに光る真白な歯になっ…

<918>「そこ変わって」

ある日を境に、形は急に約束の姿に似てくるのだった。約束の姿を借りてくるので。わたしはかすかな呼吸を感じ取っていた。 あるいは、葉のなかで、鮮烈に一歩を刻むとき、もう空(そら)は待っていないと思える、あの感覚のなかへ、ひとりわたしは潜っていた…

<917>「記憶にただの走力を見る」

よっと。ほっ。もっとも、と、ふたつの会話デ、響き、ひろがり、不安定の、夜空。 またあくがれた。わたしからは砕けた。ものトおんの差、ひとは触れる。ひとはシチジュ―たび触れていて、また安らぐ、揺らぐと揺らぐ。ひとはほろほろと流れる。 いただきにお…

<916>「三段跳び」

ああそう、マ、そう。や、よかよか。それがまた、夜(よ)、不分明ダ、だだだ。ひとりとモノはまた、からだ。姿、は、見(ミ)と和(ワ)。 数とまず、求め、それら、また和(ワ)。見えない。震え、湯気、奥、気づかない。記憶、淀む、それら、空(そら)、…

<915>「とけてくれ」

こう、こう、こう。と、巡り、声は打つ、声は打つ。 ひくり返り、午後のなかへ見事に歩いてゆく。その手前、ひらけた音(おと)、ひらけた言葉。 午後は二度、目を開いた。例えばわたしは静かにしていた。 いがむ。顔は気配を消す。夕どき、重なりは解消され…

<914>「無容器の眺めへ」

照る。ものと、照る。とこは、こころと絵、渡す。 あなたは海側の表情を持った。ただ懐かしくなった。 わたしは灼けた砂を振舞った。呼吸音が人(ひと)の背に向かって伸びた。 湯気の伝うる、それは仕草、に手を触れて、知らず、微笑みがまともさと離れがた…

<913>「手と手と身」

遠のきとひらめき。近くで花を弾(はじ)く、と、魅惑。困惑のなかに棲むは人のゥ、あたらしい姿。その姿、触覚に何をか訴え、ひとはつぶさに見る、と、めだまはひょいと踊る。 わたしが触れたもの。触れたものににおうこと、おそろしさ、交わす言(こと)、…

<912>「無彩色」

からい。隅に名の、わたしの名の、こごえてゆく、ひとは移る、ひとは移る、よろけたヒ、よろけたヒに手を、手を触れ、わたしは蒸した、わたしは蒸した、ひとは洗い、ひとは水のヒ、ひとりでに触れて、ひとしきりあおいだ。 空は見ていた。空はただの色(イロ…

<911>「草の匂いになって立っていた」

かれは・・・。欲をムき、ひたすらに走っていた。 彼は芝をムく。突然の笑みで。 かれは、大袈裟な明かりのなかにいた。ひとりでふざけるのもいとわない。何もかも隠してしまうにはちょうど良い、とだけ言った。 ひとの知れぬ笑みのなかにわたしを置いた。わ…

<910>「生命の模様、無関心」

ひゅう。ひゅう。ひゅう。ト、結(ユ)・・・。 ひゅう。ひゅう。ひゅう。ト、結(ユ)・・・。 音(おと)はずれにちらつき、寄る、ものを結う。仕草の隅に隠れて、安堵は息、か、息、を静かに過ぎてゆくのか・・・。 目論見の外で小さく鳴る、は、嬉しい。…

<909>「ことの朱のはじめ」

くるい、うたを得(ウ)、い、くるい・・・。よくは知り、日の、繰りのなかへ、綺麗なものをゥ、染み、訪ねいわば、真新しさ、のなかへ、縒れる、淀む、淀む・・・。 よゥ、よゥ、ビ、人(ひと)は流れ、語らいは喉を言(こと)に染め上げる。朱色の叫びをひ…

<908>「色の通り」

おうい、ことが招んでいる・・・。たくみな意識のなかへ現実が腫れて出る、いでる、腫れはよく視界の外へまで膨らんでゆく。 わたし、を編み、遥か彼方へ、遠方へよく声の通り、人(ひと)の隙間に細い糸の通り、色(イロ)を問わず、色(イロ)をまたず、ま…

<907>「口腔内の華やかな夢」

触れいでて・・・。よるのこごえ、タ、ひ・・・。私が、現実と違(タガ)える空間のなかへすんなりと現れる・・・。見出した手、とふたりで、ひとはよゥ・・・。 無垢は、ファストフード店のヒに照らされ、路地をぼんやりと舐めている。口腔内意識の、ヒ‐日…

<906>「経るケの匂い」

ふるっ。ふるっ。過去どの音(おと)をのぼってきたか。それはいざどんな模様で、わたしに手を振っているのか。 音声のなかにわたしがふとよぎるとき、景色を取り巻くは、空気の揺れを・・・。人(ひと)はいざ、大音響のなかにすっぽりと嵌っていくはよし、…

<905>「別の泡に浮かぶ」

現れてくる、かげからまたゆっくりと、笑みは笑みで・・・。歩(ホ)は、歩(ホ)で、どこまでもまとまった時間を持つ。その裏に浮かぶもの、多くの空想や、興奮の渦など、しかしわたしは冷静な拠点をも持っていて、また、その場へ居なくとも良いと感じてい…

<904>「本気」

本気で人(ひと)を想うというのはどういうことだろうか。例えば、それなしに私(わたし)は直線を(思い)描けないということ。その場で回転する渦のなかにスコンコンとむなしい音(おと)が鳴り響き、あとには自身の回転が何か他人事のように見えてくるこ…

<903>「春の道、よその道」

どこへ向けて風(かぜ)のよそへ吹くのか・・・。マ、新しく目の、目のなかへあれ、変わる姿。 よそをゥ行(ゆ)く。よそをゥ行(ゆ)くひとりのたたずまいを、静かに見つめる。と、ふとゆくと、明らかにこぼしているものが、ある、と、すれば、それは問わず…

<902>「野の響きを」

ふく。よく吹くと、ふる。ひとはただ、肌と、とんでもない速度、を、こえるもの。よく吹くと、身(ミ)、身(ミ)、ながる。ながると、笑う。笑われはまたの夜(よ)、ひとは有りと暮らし・・・。 うぶな声のまわりに膜、その野(ノ)や、その野(ノ)や、ひ…

<901>「一番簡単な部分まで」

揃う。ひとのエ、に揃う。ほどほどにし、窓、は前へ向けて、あるいは風、強弱にてらいのない、または肺、の起き上がり、夜(よ)もヒもなくただ指を差すこころ、おどろいて、ざわめきの規模がひろがればひろがるだけ冷静になる。うち、が騒ぐ、私がひとりで…