<3794>「所感(286)」

 現実は、映画ではないから。

 

 例えば、映画だったらこの場面で、この人が絶対にまた登場するって分かるところあるよね。

 

 それを現実にあてはめても、絶対にまたその人が登場するってことはない。

 

 折坂悠太さんも、「呼び名」で最後にそう歌ってるよね、それが生きるってことだって。

 

 

 ただ、もし仮に、今この人が私の目の前に現れてしまったら。

 

 そんなこと万が一にもないだろうけど。

 

 いろいろと受容して、心開いて、推し進めていこうというこのタイミングで。

 

 その人が現れてしまったら。

 

 私に、ひとつの映画ぐらいのインパクトを与えることは間違いない、という予感だけはある。

 

 それぐらい、大きな揺らぎを私にもたらす存在が、過去にあり。

 

 今もおそらく存在していて、どこにいるのかも分からず。

 

 どこにいるのかも分からない以上、偶然、突然に、会ってしまう可能性があるということ。

 

 そういうことを、少し考えていた。