<1625>「周辺帯に響いた」

 立ちながら、消えほうけていた、、ものの、

 匂いをば、知りながら、含む、、それぞれにあの、

 境へ、立ちほうけて、

 私は、遠くまでではない、ただの周辺を、

 繰り返し、繰り返し、踏んでいるのだったが、、

 どうにか、こうにか、、先へ、渡って来た、らしいのだ、

 それで、誰かがいるの、ときこえて、

 誰もいない、とこたえる、、

 ときどき、、周辺帯に響いた別様の声のひとかたまりを、

 見つめることが、あるように思うだけだ、、

 

 それで、分からない、、

 何事か、あっけなく起き、あっけなく立ちほうける、、

 当然の境い目へ、居たらしい、、

 居たまま、声のかむさってくる、

 細い、細いのの、通路へ、速やかに、紛れていくのの、ふたつのさま、集まり、集まって、ずっと遠方、ずっと遠方へ、

 過ごしていた、、

 接近する音がきこえて、なにやれかし、、

 順当に、溢れてくるのだけれども、

 どうも、どうもと、ささやきながらの、

 静かに、探らす、さまが、、

 あたりまえに、そこらへんにありえていた、

 そこはぱたんとはじくのに違いがないのだが、どこ、

 どこまでも、ひびいて、確かめる手立てのありえるところ、

 なにを、なにをそのなかに、含んでいるものかも、、

 そのなかほどで、明らかにはならぬまま、、

 生きていると、過ぎていた、、

 なに、その様相へ、したがってゆく、

 しざまの、ものが、見えていた、、

 と、思える、、

 いくつもの、分解点へ、手をかけ、声を掛け、、

 ふたつにする、ふたつにする、、

 それぞれの切れ端から、視線をやると、、

 なに、こぼれたもののあとの、匂い、、

 あ、ここの肌へじりと張りついて、

 いる、浮かぶのだもの、、

 過ぎざまに、いるにしたって、、

 

 あ、ものがさわれているままで、いまに、、

 流れてきたんだったから、えい、、風景から、すっかり洗われて来て、ぽつり、ぽつり、と、

 無音の現在時へ置かれていることになるのだな、、

 それは、染めて、、

 それは、、果てのないところ、、

 いままた、混ざるとも言えない相当程度少量のもの、が、、

 走るようにして紛れ込んでゆく、、

 姿を、見留めるのだったが、

 それは方途を眺めているようにも見え、、

 えい、繋がる、、

 とんだ複数線のなかざまを、眺めて、

 繋がる、あちらこちらの手合いのなかといえ、

 徐々に、徐々に増えてゆき、

 あつまり、はたたき、やわらかな姿勢のもとで、

 私は、

 その連続する染み出しを、どうと口をあけて見る、、