<1057>「川は悲しい」

 せつないので どこへもゆきたくない

 もろく もろく もろく

 もろいので、せつなく、、せつなく、もろいので、

 どこへもゆけないという顔をする、、

 あァ、あ、そうか

 これはそうか、

 これは 君の川か

 君の川か、えらく、えらく、、

 えらくさはがしい匂い、

 えらくさはがしい匂いのする、、

 君の川か、

 君の川か 渡ろう、、

 わたしもさはがしいような気持ちでいる、、

 まったく消化したのかしらどうかしらぬものをそのまま引き連れて、

 君の川か 渡ろう

 ひどくさむしく寝そべって やむことのない 流れをきいていたりもする

 あァ、あ、そうか、

 これがわたしの曖昧な流れか、

 曖昧な流れか、渡ろう

 ひとが静かに渡ってゆくのを見て、どことなくぼぅっとしてこないひとはおらぬから、、

 君か 君か 渡ってゆこう、

 いつまでもそこで 無表情ではおれぬから

 君か 渡ってゆこう