2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

<900>「風の時刻」

ひとは照らした・・・。不変は音(おと)、いつもの身(ミ)、ただからんと、カラン、と、した、歩(ホ)、歩(ホ)は様(よう)。 紛らしさにいつなんどき、昨日や今日や、盛り上がり、芽(メ)、人(ひと)の一枚の姿、形はいわう。また、文言の寄り集まり…

<899>「根の魔の器」

なおも回転す。記号は、かき混ぜられたものの姿から、自由になるのでない。よく映す鏡だ。それが枠組みであればあるだけよくそのにおい、ニュアンス、を、映してしまう。 小さくそこの隅で伸びをしていただけの記号よ、招ばわれて何を思う? なおまだ裾から…

<898>「余情のヒ」

触(ふ)。・・・。触(ふ)・・・、ト。ふとい、もの、追う。なぜか、酔(よ)、酔(よ)、う。た、よう。た、よう。いかさまように(いかように)、ものごとへ、身(ミ)、を、振れい、振れい、イ、い、居(い、イ?)。 浸る。よし、可。もし、可。もの、…

<897>「重なりの中」

ふと、立つ。姿は、染まる。ものは、順に顔を向ける。優しく増えている。 私が木々のマにひとりで歩み、その、振るい方(かた)、雑音の仕方の方(ほう)へ、そっと耳を寄せるとき、あれは知る、ノ、限られた暮れへ、ひそかな話、今また鳴っている、ただ私に…

<896>「無私の歩行」

疑いのなかの。あたしは、増える。指を触れる。触れ得(ウ)、るものの空(そら)、おそらくは呼気を読んでいる、ノ、は、わたしの震え・・・。 ひとかどの文字に指を差し、目掛け、ト、そこでまろぶ。いまいちど小さくなり、いまいちど大きくなるの、は、な…

<895>「一重の踊り」

遠のきと、戻し。速度を、あるいは速度が上がってゆく必要があり、私は網膜の忙しなさに少しく踊る。 うぶな声が届き、身体(からだ)を騒がせ、また新たに道と名付ける行為、に、ほどほどの熱、と、夕暮れ、そはまさに迫ってゆくこと。全身の了解。全身のと…

<894>「ユコウユコウ」

こよい、よい。治峯(じ・・・ぶ?)ン、の鼓動とうと、うと、していると、すさまじく響く、ノ・・・、声、と、人(ひと)。 手、が、間近で光る。みつめられた穴へ、それはまた誘いへ、惑溺は惑溺として静かに通る。 不鮮明、不十分の、ただの呼吸の回転と…

<893>「振動の細かさ」

こえのふくさと。こえのふるおとへ。よそをゥ見、彼はウんだ・・・。 彼は私の新しさのなかへ陽気さで進む。 陽気さは進む。陽気さは進む。 あるいは、頭の連なりにふざけて似る、ト、道。私でなく、頭に似た道をゆく。そこには声、、は、数字のひとつとして…

<892>「別の名の激しさ」

めまえで手やふるえ手やふるえ、わずかなイ・・・(イ、イ)、身振り。激しくひらくと、喉の透明な相槌。うつろはわたしの後ろへ控えていて、さらにここは、言(こと)は、とゥ、と、問う。 ものも鮮やかな、ましてや、私のヒ、沈みまた、丁寧な熱と、にもか…

<891>「会話体の無時間」

ふわりと浮いた。風のなかで手が湿っていた。 私がところ絵、ひとつの会話体、まだしも騒音。 それは、かき混ぜられた風音(ふうおん)の一呼吸一呼吸。 私が現実の音(おと)に静かに耳を寄せ、なおも、風となる一連の回答以上のものを見出せないとき、素直…

<890>「それは言の中心」

うれしい光のさきに、私はひとりで手を振っていた。 踏みしめて、今再びの色(イロ)を嗅ぐ。私の名前は風に揺れていた。 一歩の音(おと)に気づかない しかし私は一歩以外ではあり得ないから、その静かな音(おと)の、おそらくは惑いの伴走者になる。 目…

<889>「私は宇宙の次に来る」

嬉(キ)、嬉(キ)、嬉(キ)。九(ク)、九(ク)、九(ク)。 鳥の目を少ししたあなたは、私の言葉をいつもより少なく数えている。 嬉(キ)、嬉(キ)、嬉(キ)。嬉(キ)、嬉(キ)、嬉(キ)。 絢爛な衣装の下(した)に、あなたが言(こと)を差し伸…

<888>「おじやの笑みと舞踏」

あっ あたしは おじやのなかだ おじやのなかに溶けて、まさにひとつぶ。 ひとつぶは頬張る ひとつぶは頬張られない 私は、そしゃく音を見た。それはそれは熱い、またためいきヲも飲み込むそしゃく音のなかに、私はひどく抱(だ)かれた。抱(だ)かれたのは…

<887>「たきあがる」

おとのその。楽園に思惟は、花の甘苦い香りを残している。 おとの彼、わたしに小さな口を残せ。 ゆ。あるいは、ゆ。感情的なヒトフシに、無音の速さでしがみつく。私は鳴れ、感情の真向かいに棲む、ON/OFFスイッチのために、無(ム)と無(ム)で踊られろ。 …

<886>「惑いの青緑の通路」

それは、ヒ、のあたたかさを私の時間へ、私の眼の方向へ揺らそうとするそぶり。 昨夜くだかれたものが、何食わぬ顔をして静かに歩き出していることの安心感。ついに私は、似合いの粒子になって言(こと)の細かい事情のなかへと静かに流れ込んでいたのだ。 …

<885>「声の問いのうちに」

未踏が・・・「み」、未踏が、そも私の名としてあるとき、私は影のなかでアヤしく震えている・・・。 名前が何なの のなのかをか 私何私の誰を るが前名か誰 いてげ告がか るいてげ告が ある日、緑のなかをゆくあなたに、私は不安定な投げかけをおこなってい…

<884>「な、」

い 青 い ま す こ ア 書 訳 空 す キ マ や 滑 訳 み 未 焼 ユ 頃 カ や 活 火 す あ 惑 と 文 こ な す ぼ 達 彼 凪 ビ 謡 ハ 知 リ わ よ 子 く な と ご 揺 ビ 浮 由 押 ヒ そ 目 と も ト シ わ 阿 か 隠 子 ム ユ サ 子 来 目 う 意 座 惑 か ワ く さ…

<883>「うたいの只中」

うたの酔(よ)、過ごし・・・。私は垣間見、それは以前と違(たが)わぬ人々の優美・麗・うららかな、、一枚。 記憶が私を演奏している・・・。私は静かな客たりえているのだろうか・・・。 絵画の、息(いき)性を言うのなら、あるいは私が言葉と呼ぶもの…

<882>「鳥の笑み、ひだ、哄笑」

素朴な私の声の、ひだ的恥じらい、それで提出。 また、あるいはおそらく眉の、その、雑談体質に、人(ひと)は静かに魅入られてゆく。 窓(それも一面の窓)をベロリと舐め取り、ベランダに向けてひらかれた舌、それも肥大、限りなく肥大。 建物をひと舐めし…

<881>「生まれたての入り口」

あたしが、開閉扉。 あたしが、回転扉。 ひとつの物音に いくつもの入口が用意されること。 あるいは夏のススメ、夏の惑い。 多少なりと、誘惑である、その空の下へ、私は畳を敷く(ヘチカンさんが茶を点てるように? いや、ヘチカンさんがただ面倒くさくな…

<880>「長男坊のえい」

酔(よ)い。子宮内での揺れが足りなかった(チョーナンボー)。 家の中で、ごろん、ごろんと、転げてみる(チョーナンボー)。 足りない 足りない 足りない揺れを(子宮内)(チョーナンボー)、今さら取り戻すみたいでおかしい。 荒く揺れたて、荒く揺れた…

<879>「夜の影のなかで」

小さな船に乗って。私が酔(エ)いの、鐘をのむとき、 ゴゥゥゥゥゥン・・・ ゴゥゥゥゥゥン・・・ 途方もない。私は酔(エ)いだ。私はエイだとするれば。ひとつことの音、その先へ、次第々々に大きな凝りとなって自己を轟かせる、その大空間の誇りを、静か…

<878>「白い花の起立」

私は目であるための、日々の言(こと)を過(ヨ)ぎる・・・。 誰かに、ひそやかに触れている、あれは顔の、懐かしみ、の、確かなひと日(ヒ)・・・。 空気のなかで饒舌であれる、の、夜(よ)。思いを響き、通し、またたくマに流る。 輝きと、それら一切。…

<877>「陽の中の片手の呼吸」

遠くで、知らんと、さらに、私は移ろぎの夜(よ)の子どもになる。 「なぜ、こんなところに、香りの言葉を置いている」 通り過ぎ、私は振るい、そばに、とほうもない音(おと)がひらくのを聴く。 ひとおもいの呼吸の行方を聴くわれら・・・。それは、小さな…

<876>「競技場」

巨大な瓦礫は、かつての熱の海の、その声を、わたしの穴という穴へとそそぐ。 「ひとつ屋根の下に八万人!」 臓腑が、湯気を求めて飛び散ってゆく。 引き裂かれた悲しみのあの夜に 絶叫の忘れ難い、あの夜に スタジヤムは己れの息の猥褻さを知る。 「ひとつ…

<875>「水の徴の内部」

手のなかにある。私は、水の徴(しるし)をともにし、ひとつぶとともに沸き立とうとしている。 集合体は激しい。集合体の声に、なにかに乗るにしろ、それは、今までで一番、どぎつい光りを放っている、ことを知る。 かの、有名な、夜明けを前にし、私は私で…

<874>「真白な香のそばに」

不分明な、文字のそばで泣いている。 訳(わけ)を告げない、意図の不明な速さのなかで、あるいは語りかけの間合い、小さな溜め息が、私のすぐそばを過(ヨ)ぎる。 華麗に、鈴の、振れている・・・その、無音の表情に、四角く打たれている人(ひと)、また…

<873>「道行きの揺らぎ」

真暗な道のなかに、私‐火(ビ)‐ひとこととして、揺れている。 今日この、パチ、パチ、と、小さく立てるなかに、ひとの顔が見え隠れしては移る。 歩行はちっとも困難ではない。そして、歩行はやたらな疑問点(困難)として現れる。 私は目を、何ものかしら、…

<872>「だれにきくのだ」

パッ、と陰に隠れた。私は言葉なのか、という疑問を持ってその跡をゆっくりとついていったように思う。 誰も宣言していないではないか、という事実にゆっくりと気がつくのはなにだ。わたしはなにだ。 問うな、行動であれ、あえて摩耗を目指して飛び込むのは…

<871>「波になるまでの時間」

さながら、激流のなかで、ひとしい話を消化しているよう・・・。 私は何によって揺れていたか、いや、何を揺れとして見るか。 な、みにふられながら、確かに、その姿は、酔い、に似ていく・・・。 瞬間々々に、ひいたり、また戻ったりと、あえてその行方を待…