<900>「風の時刻」

 ひとは照らした・・・。不変は音(おと)、いつもの身(ミ)、ただからんと、カラン、と、した、歩(ホ)、歩(ホ)は様(よう)。

 紛らしさにいつなんどき、昨日や今日や、盛り上がり、芽(メ)、人(ひと)の一枚の姿、形はいわう。また、文言の寄り集まりに、ヒ、を傾けると、遠い、ほこり、ノ、記憶と混じる。

 たれに葉を向けているか。ヒは私の方向へ眼を向けた。限り、ノ、声を、そこいらへ敷く、敷く、と、ふたり。一度目は若葉。ヒ、に、消えてしまいそうな・・・。濃緑は喫茶店の隅の席へ、ザ、を占めている、ト、言(こと)と言(こと)と問いのマに恥ずかしさ、を静かに置いておいた。

 夕(ゆう)へ、ぶれて、未だ、渡らせている。なにを? 不断のねじり、湧き上がり、向こう見ずに跳ねる背を・・・。

 遅れた笑みが彼方へ映るときのゥ、動じ。動じ、テ、触れ、ハ、揺り合い。まだ醒めているものへの橋を、それは温度を訊くのと同じ態度で揺れる、もの、ヲ、見る。

 ひとことがあくびと同じ姿で・・・。ひとことがただの色合いにかまけている横で、不具合の粒を粒と言(ゆ)うなかに確かな響きがある。めまえに空(そら)のくらくらとする・・・。

 無地を覚えかけたそばから、広告の踊る、広告のめまイのなかにいるカノよな、私は凝視、ぎょうし、ぎょうし。震えるほどノ・・・現(げん)に、風景と見えるもの、サキ、サキ、ワ、ワカし、て、出でタ、の、と、嘘・・・は、かく絡む。

 うるう、ト、見た。訳(わけ)は私の下(した)でゆるりゆるり、イ、と、咲く。巻き上げて覗くの、その、ものとは、人(ひと)がからかぜのなかにいだき、泣く、形・・・。

 風はわっ、と染み、ものの姿が過去へと揺らいでゆく・・・。