<2908>「あなたの皮膚が記憶したもの、黄金に近いこと」

 形からすべての、

 お前の、その、

 音声の営みが、出てくる、、

 身体破れる、

 お前の試みとして、

 それは、

 あまりにもすさまじい勢いで、

 ここに生まれてくるのだが、、

 私は道の中で、

 かたちを知って、

 そのかたちを吸う、、

 あれは吸いたいだけ、

 記憶も、

 場所に対する意識も、

 全て飛んでしまうまで、

 あなたは吸う、

 あなたも吸う、、

 

 私は、

 見つめる目を、、

 いくつも確かめて、

 そこにいくつもの時刻、

 形としての振舞い、があることを、

 非常に短時間で知りながら、、

 折り込んでいくその素振り、

 からだにながれる、、

 そのたくみな存在の仕方、

 あたしはヒを受けて、

 からだのなかにたどりつき、、

 またきこえつつ、

 あなたは挨拶し、

 あなたは日常に混ざり、、

 からだを作り上げ、、

 順にきこえる、、

 順にこの、

 ものごとのなかに起こる、、

 あなたの記憶や、

 あなたの皮膚が記憶したこと、、

 あたしに順に連なって、

 順にただ、

 からだを分け合っていくこと、、

 

 あたしは泡立ち、、

 ふしぎな無感のなかで、、

 やや黄金に近い、

 しずかな道を歩いている、

 漂っている、、

 どこに向かうのか、、

 あたしはその千々のこまかい毛先を、、

 からだにつけて、、

 ほうとはく息を頼りに、

 どこまでも前へ行く、

 どこかへ着くとも思わずに、

 あたしはあなたに声をする、、

 うん、、

 私には眠りがある・・・