<1275>「破裂する月日」

 水のなかにあまりに頼りない、、

 少し、膨らんではみたもの、

 これは、 ここで、あっけない姿を内に含んでいると、

 全身のあっけなさはこの水のなかに綺麗に現れていると、

 そんなふうに、

 ・・・それにしても、、いくらか香りを立て、盛り上がって来、

 はやく散じよう散じようと膨れる姿、、

 そこにはなんのテーマもない、

 壮大な音響もなく、

 ただ、ひとつの場所に位置し目一杯に膨らんでくる、

 私は破裂する月日だ、

 

 破裂する月日の内側、

 内側の生身が盛り上がって来、

 ただひたすらに跳ね回っていること、、

 あたしはそれをじっと見つめることが大体どんなことを招くかをゆっくりと考えていたが、たが、

 いたが、それでも、見ているのをやめたいとは思わなかったので、

 というよりは、やめるという現象があらわれなかったので、

 じっと事象を、

 捉えていた、、

 破裂する月日のなかにいつも水が流れていた、

 

 私はそれを手で掬うと、

 小さく、もっと小さくぼぉっとしてしまった、

 これはなんだろう、、

 ただにあたたかく、

 一切は割れていないようだが、それでも、、

 ここ、というさかいもなく、流れてしまった、、

 ちょっと、騒がしくなった頭で、、

 広場でもないところ、

 ぽっかりと口をアけたような小さな場所で、

 あれやらこれやらが、 ざわざわと駆けてしまうのを待っていた、

 そうやって、道筋、

 つけられているところの目、、

 今も眺む、

 あんまり破砕とも思わないままの、

 

 破砕の、裂けた時日の隙間からまた、

 あっけなく、

 あなたがひとりで覗いていること、

 あなたは、ひとりで覗いていることを、もっともらしく思うことを、月日と、率直な表情で、 見せる、

 ただいち紙切れが横顔に乗った、、

 そうだ、空気、空気という空気が、あなたを含み始めたのだと思う、

 ここで今も手に乗っていることは不思議だった、

 想念の、

 あるいはまだまるい、、

 あの、身体がひらけてくる月日の、

 裂け目に引っ掛かり、、

 ひとつは独話、、

 ひとつは流れる音響をききながら、、

 からだは水のなかを垂れて通る、

 それを掬うと、

 また騒がしくなってきた、

 ひとりで見ている、