<2891>「存在の波立ちも、また液に招ぼう」

 再び手を挙げている、、

 からだの、なかの、

 電気の声や、

 あまい脂肪を含むところが、

 静かに、

 緊張した目で、

 この、

 動作のひとつひとつを、

 見つめているのが分かる、、

 あたしは、

 それら粒や、

 印に近いものを、

 ひたすらにおのれへ、

 おのれへと集めて、、

 ここが、

 ありとある人にとって、

 楽になる道は何か、と、

 しずかに考えている、、

 

 まず、

 この人の、声からなる、

 構造体を、

 しっかりと身体に入れること、、

 入れたところから、、

 私が二、三、

 提出できる部分を、

 考えてみること、、

 考えたうえで、

 私には何か、、

 しずかな液の流れの波立ちに似たもの、、

 その人の、

 時折の苛立ちに似たもの、

 その波形を、

 包むにいたる、、

 そのからだの感動がある、、

 私は、

 それに応えて、、

 歩を、ひとつひとつ、

 すすめて、、

 またいちようの、

 液の並びに、

 感覚して、見入る、、

 そんな存在の、時間になった、、

 

 私は、

 何か私からはみ出した形も、

 それは一部の姿として、

 またまとめこむにいたり、、

 私は、

 ふっと、、

 この地上にころがりでるところから、、

 あなたのかげの、なかで、、

 しずかに呼吸をする、、

 また安らかになっていく、

 またはげしい波形になっていく、、

 からだの上に住む水の、その紋様と異ならない、ところへなっていく・・・