<2728>「生まれた日の記憶に繋がる機械」

 あたしは渦の音を全てきいている、、

 からだを落とした、

 トオンをおとした、、

 なぜあなたのなかには、

 同じ渦がないのでしょうか、、

 私は先へ、、

 身体をのばしていきます、、

 この、

 透明な層の連なりに、

 あたしはかき、

 あたしは乗っている、、

 誰の呼吸だか、

 どこかで分からなくなり、

 これはからだの一致、、

 同じ声、、

 同じゆらめき、、

 同じ手のすがたのこと、、

 

 同じ泡を出して、

 しずかに、

 からだのなかから、、

 あなたは内証を通って、、

 ここにひらくものを用意する、、

 ここから生まれるもの、

 同じ隙間を通り、

 まったく別の表現、、

 まったく別のありかた、、

 本当をしてくれ、と言われたら、、

 私はしばらく戸惑ってしまうだろう、、

 運動にはいくつかの色がある、

 それをひとつひとつ取り出して、

 語ることは不可能だ、、

 あればあるだけのあたしのからだ、

 からだを剥いで、、

 なかにはなにもなかったとしる、、

 からだのしるが、、

 その空白の壁を伝い、、

 私を、

 しずかに見つめている、、

 あたしはふるう、、

 そのしるを手に取り、、

 またからだのなかにいれる、、

 いれたところで、

 その下の、もう少し下の、

 根のところで、

 あなたははじまる、、

 呼吸がはじまる、、

 

 あなたはふいにここを見た、、

 ここからはなれて、

 液からはなれて、、

 すずしく、

 うごく細い管や肉の集まり、、

 水を通すための機械、、

 生まれた日の記憶に、、

 まっすぐに繋がっている機械・・・