<2807>「水はもっと底から来いよ」

 ああ水が流れた、、

 お前には、

 この音のひとつひとつが、

 ただあたりまえにきこえるだろう、、

 私は地肌を出している、、

 そっと、、

 なあ、

 身体を畳んでおくれよ、、

 少しもきこえないように、、

 お前はどこに入る、

 私は、

 どこへ入ったっていいのだ、、

 な、

 

 この命が、

 はげしい音を立てて回転し始めさえすれば、、

 私は、

 どこへだっていいのだ、

 どこへだって入る、、

 お前案内したろう、

 私はなかへ行くぞ、、

 こんなに、

 あたりまえな光景の、、

 ずっとなかに、

 なあ、

 お前がはっきりとここへ出て、

 それで、

 身体をくれたろう、、

 私はそのことで十分なのだ、、

 なぜそのあとに続くことが必要なのだ、、

 あたしは打ったじゃないか、

 あたしは走ったじゃないか、

 あたしは、

 こんなに声を出して歌ったじゃないか、

 そのあとのものはいらない、

 おもしろくないから、、

 あたしに透明な時間をくれよ、、

 なあ、

 あたしはちっとも狂ってなんかないんだよ、、

 透明な時間を、、

 そこにしずかにくれよ、と、

 いつも言っている、、

 そして、

 もらうまでもなく取りにいくんだ、、

 うれしい、、

 

 うれしい、うれしいな身体、、

 あたしにくれるの、

 うれしいね、、

 あたしもっと使っちゃおう、、

 どうしてどうして、

 どうしてこんなに先まで行くの、

 掘ると、

 次に水が滲んでくれるの、

 うれしい、

 うれしくて仕方がない・・・