2015-09-01から1ヶ月間の記事一覧

断りの妙

よく物語等で見られる、 「立場が下の人物が、逆らえない立場にある人物の無茶な要求に対して、物腰は柔らかく保ったまま静かに釘を刺して断りを入れる」 場面が好きなのだが、あの場面には断り方の技術が凝縮されているように思う。 まず、こういった場面に…

黙って祝福する・・・のだろうか?

『実は・・・結婚したんだ。そして、彼女のお腹の中には・・・』 これから先も、私が運良く生き続けていられると仮定した場合、友達のこのようなカミングアウトにいつかは出会うこともあるかもしれない。そのとき、私はどうするだろう。 人間が新しい命を抱…

目の周辺にいくらか力を入れていないと・・・

以前、『目が死んでいる』というものを書いたと思うのだが、これだけ長い間目が死に続けている私でも、一時の間だけ目を輝かせることは出来る。 もちろんそれは、 「好きなものに触れる」 とかいうことではなく、もっと物理的な方法に拠る。目の周辺にぐいっ…

楽しいか楽しくないかはそんなに気にならない

中学生の時のこと、隣の席の女性が私に、 「○○君って、生きていて楽しい?」 と訊いてきたことがあった。私が普段からあまり感情を表に出さないから、ふとそういう疑問を持ったのだろう。たしか、そのときは、 「うん・・・まあ・・・」 というような曖昧な…

自分にばかり意識が向いてくるのはそんなに変なことだろうか

どこかのラジオで、養老孟司さんが興味深い話をしていた。話の内容は大体、 「人間はとにかく自分を特別扱いする。それは誰であってもそう。例えば、唾なんかが自分の中にあるときは汚いとも何とも思わないのに、ひとたび自分の外に出されるとやたらに気持ち…

体力が落ちているときの方が

身体の調子を悪くしているときに意外だったことは、なかなかに日課の消化というのがスムーズに行くという事実だった。常日頃、日課をスムーズにこなすためにはもっと体力をつければ良いのではないかと考えていたので、体力が無いときの方が、予想に反してス…

会った時の印象を重んじる不思議

「実は、書かれているものの方が、よくよくその人の性を表しており、会ったときにその人から受ける印象は、その人の演技にまみれているから当てにならない」 というような事実が仮にあったとしても、人というのはわりかし、 「会ったときにその人から受ける…

不機嫌な態度で居れば、全てが解決してきたから

一昨日、あまりにも長い間ピエロを演じ続けたために、もう自然な振る舞いというのが分からない、何が自然な対応なのかが分からなくなったということを書いたが、果たして、親も同じ類の問題に苦戦しているように見える。 今までは、何か納得のいかないこと、…

不愉快な贈与を、どう超えていくか

『生まれてから今までの人生で、無数の施しを受けてきたのだから、今度は自分たちが同じように、次の世代に対して施しをしていかなければならない』 『贈与に対しては返礼をしていく義務がある』 これらの言は、社会を円滑に動かしていくための論理、マジョ…

力を入れると冷たくなる 力を抜くとピエロになる

「自分が、その役割を果たさねば」 と強く思っていたとき(中学生ぐらい)ならまだしも、もういい加減、家族に対して、 「ピエロ」 を演じることは止めたいと思うのだが(家族にも、ずっと演技をしてきたことを既に明かしているから、もう家族だって私が「ピ…

身体の不調と精神の不調

健康でいることに自信がある方だったのだが、せっかくの長い休みに、何だか具合を悪くしてしまったようで、残念に思っている。風邪のような症状が出ている。 ただ、精神の不調に関しては、稀に『気分のリズム』というカテゴリーの中で書いているように、ほぼ…

アドバイスを見たって仕方がないよ 自分で付き合っていくより他ない

以前、『「好かれて、悪い気がする人はいない」という嘘』の中で書いたことに通ずるのだが、私は、人に愛されるということを上手く受け容れることが出来ず、それを恐怖に感じてしまうような所がある。 もし、それが万人に共通する当たり前のことであったのな…

その空気から降りきれはしない

談笑が、私の周りを包んでいる。そこで私はと言うと、別に、わざわざその空気を拒絶した訳ではないのだが、この場で談笑に混じる気にもなれず、かと言ってその空気から完全に落っこちて無視もしてはいられずに、ほわっとその場にただ浮いている。 斜め向かい…

じれったいんだか、焦っているんだか

「いくつになろうと、どんな人物であろうと、皆、何かを分かったような顔をしていても、本当のところは何も分かっていないのだ」 ということに気がついていながら、自身の年齢は20をそこそこ越えたところであるというのがじれったい。別に、早く死に至りた…

戯れではなく、放棄

静かに流れる時間と戯れ、付与されるがままに遊びたいと思うのだが、なかなかどうして、その境地に至るまでには程遠いと言わざるを得ない。 束の間訪れる静かな時間を歓迎することは私にも可能だが、ひとたびその静かな時間が全体を満たしてくると、どうして…

目が死んでいる

自身の、目が死んでいる様に出くわすのが嫌なので、真面目な顔で写る必要のある写真を撮られることがあまり好きではない。 それはそうと、私は、いつ頃から目が死んでいるのだろう。小学生時分の写真を見る限り、まだ目は死んでいない。しかし、中学生時分の…

眠りを今必要としているか?

「眠い。いくら寝ても眠い。寝ても寝ても寝足りない」 と思うことがある。誰しもそういうことは何度か経験したことがあるだろう。もちろん、精神的なダメージを受けていて、肉体の方はとうに休まっていたとしても、まだまだ眠ってなきゃやっていられんという…

声が軽い

声の高い人、低い人という分け方は一般的だと思うが、声の重い人、軽い人という分け方はどうだろう。 「そりゃあ、低い人の方が重くて、高い人の方が軽いだろう」 と思われるかもしれないが、案外そうでもない(そういう傾向はあると言えるかもしれない)。 …

人は、人を産める器にない

よくある、ひどい親のエピソードなどを目にして、 「こんな人、子どもを産む資格なんかないよ」 と憤っている人を見ると、 「なんだかひどい差別をしているな・・・」 と思う。その点私は、誰に対しても平等である。 「全ての人間は、人間を産める器ではない…

どうして、何がしかの救いを求めずにはいられないのだろう

文献や、実際に話されている姿を目にして、 「わあ、ちょっとこの人はすげえや」 と思わされてしまう人でさえ、何がしかの救いを求めずにいられないのは何故だろう。 おそらく、救いのようなものなんて嘘だよと、私なんかよりも容易に気がついているはずなの…

物語を作って、それに乗るというごまかしは出来ない

『今の時代というのは、皆が共通の物語を見れなくなっている時代だから、物語は自身で形成していかなければならない。人生における意味は自分自身で付与していかなければならない』 という言説に触れると、どうしても、 「う~ん」 という声を出さずにはいら…

のぺーっとした怪物になりたい

怪物になりたい。のぺーっとした怪物になりたい。 良いときの嬉しさ、ダメなときの辛さ、全ての感情に揺さぶられることなく、それをそのままベロリと呑み込んでいく、のぺーっとした怪物になりたい。 小言を言われても気に掛けず、 怒られはしても気に病まず…

怒りを正当な感情として受け容れる

怒りを感じたとき、表に出さずに自分の中で押し込めていると、自分自身がすり減っていく。反対に、表に出せば、 「他者を傷つける」 という仕方で自身がすり減っていく。 ならば、どちらを取ろうと、どうせ自身はすり減るのだから、他者を傷つけずに、自分の…

「教えてもらってない」で片付けられたらカチンと来ますわ

まだ入ってきたばかりの人、様々なことを憶えている最中の人が、いっぺんにいろいろなことを教わったが為に、何か、あるひとつのことを忘れてしまっているということがある。 別に、それ自体は全く何の問題もないことだし、憶え始めたところなのだから、その…

美のための美

以前に書いた、『何のために筋トレをするの?』にも通ずるところがあると思うのだが、たまに女性などが、 「変な誤解をされたくないなら、そういう服装をするな」 だとか、 「そういう服装をするってことは、そういう風に思われたいってことでしょ?」 と言…

歌の神様に会ってきた

二階席でライブの開始を待っていた私は、緊張で身体がギチギチになっていた。 「遂に・・・」 生の歌声を聴ける。いや、そのときの感覚は、 「聴くことになってしまう」 という方により近かった。実際に歌声を聴いてしまって良いのか。そんな思いが頭をもた…

目に焼き付けたままで読み進めたいのに・・・

本を読んでいて、一行目、二行目と進めていくとき、当然、二行目を見ているときは、一行目の文字情報というのはシャットアウトしていることかと思います。そうしないと、いつまでも一行目の文面が映像として視覚に残っていたら、二行目以降に読み進めていけ…

遠くから見るのもまた良し

野球を現地で観戦したり、歌手のコンサートに赴いたりするなど、一度体験してみるまでは、 「選手や歌手などに、近い席であればあるほど良い」 と考えていたものですが、なるほど確かに近くの席というのを体感してみると、それはそれで良いものな訳です。顔…

勝手に存在していてくれい、という勝手なね・・・

夏が終わりにかかり始めまして、どうも大分蝉なんてものは見かけなくなってきましたが、これがどうも私にとっては嬉しい限りのことで、と言うのも私は、蝉が苦手なんですねえ・・・。まあ、以前にも書いたように、そもそも虫が全般的に苦手なんですが、蝉は…

全く何も分からなくなる

たまに、と言うよりは結構な頻度で、一切合切のことが、 「全く何も分からなく」 なる。 それは、記憶喪失ということではない。ボケとも違う。ちゃんと、蓄えた知識、経験などの情報は把握したままで、その上で何も分からなくなるのだ。 感覚としては、蓄え…