以前、『目が死んでいる』というものを書いたと思うのだが、これだけ長い間目が死に続けている私でも、一時の間だけ目を輝かせることは出来る。
もちろんそれは、
「好きなものに触れる」
とかいうことではなく、もっと物理的な方法に拠る。目の周辺にぐいっと力を入れて、意図的に目を普段より大きく開くのである。こうして初めて私の目は多少輝きだす。
しかし、ぐいっと力を入れたままの状態で居続けることは困難だから、次第に力が抜けてすぐにまた死んだ目へと戻っていってしまうが・・・。
そこで、ある疑問が浮かんできたのだが、普段から目が輝いている人は、ずっと目の周辺に力を注ぎ続けているのだろうか。私のようにわざわざそんなことをしなくても、通常のままで輝き続けていられるのならば問題は無いが、もし、ずっと力を入れ続けて意図的に目を輝かせているのだとしたら、
「大変でしょう?無理しないでね。ブルーベリー出しときますから」
と、労いの言葉のひとつでもかけてあげたくなる。それだけ、目に力を入れて輝かし続けるというのは大変な労力なのだ。