<1849>「火と液の記憶」

 眠る、存在。踊る、存在、というのを、

 意識したところで、

 私は、火のなかに来た。

 側から舐めて、なかへ、一様に。

 私は、火を見て、生まれていた。

 な、なあ、

 私は入ればさあ、

 少し前の記憶に似通うのかねえ、

 はらはらと音を立ててさ、、

 どうして俺たちはここに来て、、

 ここを見るのだろうか、

 混濁した夢のなかに居たのだ、、

 なあ、燃えてから、

 私は温度のなかにいて、

 この夢を、静かにたくわえていたということになるのだからさ、

 

 私は記憶、

 私は泡立つ、、

 私は緑の咆哮としてその姿のなかに生まれ、

 私は火、

 私は似通う、、

 垂れた、垂れた、、

 お前は次々と地面のなかへ垂れていって、

 ばらばらに垂れていって、、

 表情はさら、

 表情は空白、、

 私が赤緑の光景のなかで生きていたことは背景になり、、

 たださら、

 ただ真白、、

 あなたは溶けた、、

 あなたは真澄の日のなかへまっすぐに入って来、

 回転し、

 凝固し、、

 存在で、かわいて、目が醒める、、

 あなたはひとつの光景のなかに身体を倒す、、

 

 由来も、何も、言えない、

 あたしは、とけてしまって、、

 どろどろになるところまで戻ってしまって、

 前を見て、

 前の記憶を見て、

 前の時刻を夢見て、、

 このあきらかな白い場所まで堂々と、

 参じて来た、、

 さんじ、ばらばらになりに来た、

 水が、死ににきた、、

 そうして、

 前の記憶に、

 あたしは、火のなかでとけて、

 少し前の記憶に、身体をつけようとする、、

 これは高温の夢、

 これは高温の眠り、、

 ばらばらにほどけているその、

 ひとつひとつの糸の、声が、、

 しんとした表面に来る、、

 私は、目をアける・・・