2015-04-01から1ヶ月間の記事一覧

役割で制限される遊び

「校庭で遊ぼうぜ!」 「良いね! サッカーやろうぜ!」 小学校低学年の時分の中休み、校庭に集まって皆でサッカーをするのが、クラスの男子達のお決まりのようなものであった。初めは少人数でやっていたのが、時間が経つにつれ、次第に、 「(遊びに)入れ…

反対しているのではない 「とんでもない行為だ」という意識の希薄さが怖いのだ

子どもが産まれてみて初めて、親の苦労というものが分かり、 「親はこんな大変な経験をしていたのか。気がつかなかったよ。文句も言わずに育ててくれてありがとうね。」 と、娘ないしは息子が感謝の言葉を述べる。それに対して親も、 「親の大変さが分かって…

羽音

「ブブブ」 という音を立てながら、虫が飛んでいる。嫌な音だ。音を聞いた瞬間に虫が連想せられるので、羽音は嫌いなんだ。 と、思っていたが、どうも、 「羽音それ自体が嫌」 なのではないかというような気がしている。 もし、そうではなくて、 「虫が連想…

音痴は直るのか~素人考え~

全く音の高さに合わせて歌うことのできない人、いわゆる「音痴」な人を、音の高さに合わせて歌うことが出来るようになるまで訓練することは可能なのでしょうか。私は、ボイストレーナーでも何でもない、ただの素人ですが、 「音痴は直せるんじゃないか」 と…

おじいさん

最近は、徐々にその意識が薄れてきてはいるが、かつては、 「何らかの条件でもって他人に認められる」 ということに、矢鱈にこだわろうとする意識が物凄く強かった。 だから、大学に合格したとき、 「良い報告が出来る。喜んでもらえる」 と思って、祖父の許…

あなたは、一体何を見ているんだ

携帯を見る。部活の後、学校の近くで友達と一緒に飯を食っている最中のことだった。 「携帯見るな」 友達が怒った。曰く、せっかく今会って話をしているのに、どうして携帯なんかに用があるんだということだった。まったくもってその通りだと思った。携帯を…

眠りと覚醒との狭間

私は主に入眠に難がある。一時間以上布団に入ったまま寝られないなどということはザラにある(当たり前すぎて、以前は異常だとすら思っていなかった)。いつまで経っても寝られないと、いくらか焦りが出てくるし、それがある種のストレスにもなって、あまり…

大恥というのはなかなか掻けない

もちろん、馬鹿なことをして悪目立ちをするだとか、それこそ犯罪をして目立つなどということは除外した上での話だ。 それら、いわゆる「悪目立ち」的なものを排した上で、普通の生活のなかで、 「今日は大恥をかいてやろう。背中に一杯嫌な汗をかこう」 と思…

食器洗い

洗剤 多けりゃ 泡立ち過ぎて 皿を 握る手 滑り出す それを 怖れて 量を減らせば 今度は 全く 泡立たない 箸は それほど 場所取らないが 一本 ずつやりゃ 面倒だ 背丈が 低い コップは箸を 受け止め きれず 倒れてく 茶碗に お椀は 米・味噌ついて 時間が 経…

薄頭(うすあたま、はくとう)

頂(ちょう)と 側(そく)との 高さが違う 変な バランス 薄頭(うすあたま) 薄頭(はくとう) 掻けば 輪をかけ短く 高さ 変わってく 薄頭(うすあたま) 風呂に 入れば 髪の毛へたり 面積 増してく 肌の色 ハゲと 自嘲す 程でもない ただ 確かに 少ない …

入眠

眠気 起きて 布団に入(い)り さらば 夜よ 目を閉じる すると 何だか 頭が冴え これが なかなか 寝れやしない そうか そうかい 了解し 俺は 眠らん 決め込んで 起きよと 思えば 眠気出る 眠気 戻るの 良いことです これで 寝れりゃあ 問題ない むしろ もう…

選挙のあるときは・・・

どうも各地で選挙が始まったり、始まりそうだったりしていて、いやに騒がしくなっている。 騒がしいとは言っても、ある程度は仕方ないであろう。それよりも投票についてそろそろ考え出さなければいけないな。 しかし、選挙と言えば、投票場所はいつだって地…

洗濯

水を吸ってる 厚い服 干してしまえば 安定し 水を切ってる 薄い服 風が強けりゃ 心配だ 梅雨の時期など 乾かずに アイロンかけねば 面倒ね 夏は確かに 良く乾く けれど汗ゆえ 量嵩む 冬は寒くて またさらに 日照り短く 乾かない 暇潰しの為 かける音楽 干す…

謙虚と責任逃れは紙一重

「謙虚」という姿勢は支持を受けやすい。その意味を辞書で調べると、 『ひかえめで、すなおなこと』(岩波国語辞典第二版) となっている。素晴らしい態度、心構えだ。 しかし、私の場合、どうも「謙虚」の前段部の意味、 「ひかえめ」 をやたらに拡張して活…

何事に於いて、どうも私は急である

おそらく、駆け引きなどというものに全く縁のない人生を送ってきたような気がする。物事には「時機」というものがあるし、相手側の、気持ちの準備という問題もあるから、駆け引きというものは必要だし、重要でもあるということは、知ってはいる。 ただし、 …

能動的に動いた時のダメージは、あっても爽やかだ

思い切って能動的に動いてみた。怒られるかもしれないし、失礼だとは思ったけれど、それは百も承知で動いてみた。 やはり怒られた。失礼だとも言われた。しかし、ここまでの能動さ加減は逆に見事だとも言ってもらえた。 怒られたことによるダメージは確かに…

満ち足りた状況の時にも訪れる謎の敗北感

今の世の中で、一体どれくらい稼いでいれば裕福だということになるのか良く分かりませんが、最低でも、年収が何千万だというようなことになれば、おそらくその人は富裕層であると言うことが出来るのではないでしょうか。 そして、富裕層と呼べるほどの収入を…

まともになっていくさみしさ

良い意味でおかしかった人達が、人生の都合上、多少なりとも、 「まとも」 になっていく。 そりゃあ、まだ、「変」な部分を少しは残しているけれども、それでも確実に、 「まとも」 になっていく。その人の中の、「変」の割合は減っている。 これは本当なら…

「安定」という強烈な誘惑

「一体全体、安定なんか得てどうするんだ」 と他人を問い詰めることは簡単です。しかしながら、では翻ってみて自分は過去、 「安定という強烈な誘惑」 から自由になることが出来ていたのかと言えば、全くそうではなかったと言えるでしょう。 今でこそ、 「や…

それが当たり前だからさ

以前、『考えないのは別に構わないが、「異常」の判定を何の疑問も持たずに受け容れているのは怖い』というものを書いたのですが、世の中の「当たり前」と自分との齟齬に苦しんだことすらない、むしろ自分自身が「当たり前」それ自体であり、「当たり前」そ…

血気盛んなのは困るが、あまりひ弱でも困るという矛盾した気持ち

たまに、年配者が、 「近ごろの若者は元気がない」 などと言って怒っているのを見かけると、 「いや、年配者たちにとって、若者に元気がないのはむしろ喜ばしい事なんじゃないか」 と思ってしまうのですが、というのも、世の中が血気盛んな若者で溢れていた…

捉えられない人がいるのは当たり前か・・・「愛」と「幽霊」

以前、『「幽霊がいる」というときの「いる」』で、現象として確かに起きていることが確認されなくとも、精神世界などと同じで、概念としてその人の頭の中に「幽霊」というものが確かに存在すれば、 「幽霊はいる(存在する)」 と言っちゃって良いのではな…

「善意の怪物」は私であり、あなたである~『人間の羊』~

大江健三郎さんの作品に、『人間の羊』という短編があります。 主人公の「僕」が、帰宅途中のバスの中で、酔っぱらった外国兵たちに難癖をつけられて、絡まれ、無理やりにズボンを下ろされ、下半身丸出しの状態で背を屈めさせられ、露わになった尻を叩かれる…

「これを習って何になる」「何か役に立つのか」という気持ちの処理

(学生であってもなくても)何か苦手な科目、授業などに直面していると、 「一体これを習って何になるんだ」 であるとか、 「これをやると何か役に立つのか」 などという思いを、口に出すか出さないかに関わらず、持ってしまうことがあるのではないかと思い…

「何故人を殺してはいけないの?」と質問する子どもには

先生や大人を驚かす、子どもからの質問の定番として、 「何故人を殺してはいけないの?」 という問いがあるかと思いますが、これを聞いた大人は、 「どうしてそんなことを疑問に思うんだ? 当たり前のことじゃないか!」 「この子は頭がおかしいんじゃないか…

修行に惹かれる気持ちは確かにある

以前、『頭の中で遊べれば、それに越したことはないのでは』の中で、想像力が失われていき、わざわざ死に向かおうとする修行(冒険)の危うさというのを指摘しましたが、翻って自分自身を見てみるに、死の危険を冒すほどの修行に取り組みたいという気持ちは…

重いのかと思えば軽い 軽いのかと思えば重い

「そんな難しく考えてないで、‘とりあえず’お付き合いをしてみれば良いじゃない」 と言われることがある。確かに私は、「愛」だとか「交際」だとかが良く分からないが故に、随分と掘って、必要以上に考えすぎている面があることは否定できないけれども、それ…

死ぬということが、まるで分からない

私は、いままでにいろいろと、「死」について書いてきたのではないかと思います。そして、何度か「死」について書くことで、なんだか「死」がどういうものなのか、少し分かったような心持になっていた部分も少なからずあると思います。 しかし、先日、自転車…

厨房へ戻るのか、フロアを回るのか

「色々なことを同時進行で行うのが苦手云々~」 というような話を見聞きして、 「ああ、それは私にも当てはまるところがあるなあ」 と思ったものですから、ひとつ、居酒屋でバイトしていたころに抱えていた苦悩について書いてみようということに思い至ったの…

憎かった人が老いて弱っていたときの、何とも言えない気持ち

近所に、 「非常に怖い」 ということで有名だった爺さんが居て、何か我々が、マンションの敷地内で喋ったり、遊んだりしていようものならば、注意するぐらいならまだ良いものを、激しく怒鳴りつけてくるような人だったもので、我々の仲間内、子どもの間では…