<2943>「ねえかいたいしたの」

 ねえかいたいしたの、

 あたし、かいたいしたの、、

 どこ、どこから、

 あたしここ、次々に声、漏れるでしょ、

 ね、きこえるでしょ、

 きこえるでしょ、、

 あなたの絡みのなかにいるの、

 あなたの糸のなかに、、

 (僅かでもあたたかくなってきているということ)、

 (違う時間が生まれてゆく)、

 ねえ、ねえって、

 ほら、

 ひとつの声で招んでいる、、

 あたしは黙って風に吹かれている、、

 あたしは複数の、、

 からだのほうという音、、

 からだから泡の立つ音、

 きこえる、きこえる、、

 

 ねえ、あなた囲う、

 囲う囲う、

 わたし、囲う、、

 うん、

 あなたがまっすぐに垂れてくる、、

 あたしの手のなかに、

 生まれざるを得ないものたちで、

 構成されている、

 時間たちのよぶこえ、、

 あたしから漏れることは、、

 どこにも増え、

 どこにも瞬間、、

 あたしはやすらぐことのない、、

 はてのない、

 水のなかに来て、、

 今あなたを容れる、、

 今あなたをかごのなかに入れる、、

 今はてのない、

 海のなかへ容れる、、

 からだちょうだい、

 こちら、こちら、、

 ただはれてあおくなるヒに向けて、

 あなたの、

 肌をちょうだいよ、、

 

 まいどまいど、、

 からだにいくつかの電気と、

 骨に新しい響き、、

 あたしは生きているものを折り、

 折った場所から出るものを、

 順に順に呼吸する、

 あたりまえの土や砂と、、

 一緒になりました、、

 一緒に帰って寝ていました、、

 かえってねていたら、、

 なんだか風景が、

 次々に膨らんできて、

 あたしを包んでは遊びました・・・