<2895>「底へ準備されるあなたの液の身体」

 あなたがひとりまたひとりと、

 水の周りをまわっていき、、

 あなたがまたふたりまたふたり、

 こんどは深呼吸をする、、

 こんだ深呼吸したあなたが、、

 からだのはてから、、

 すべてまきあげた、、

 永遠のリズム、、

 永遠の回転が、

 あなたの身体の底に、穴をアけ、、

 そこに紐を通す、、

 通された紐は、

 いまこころのなかの液を、

 縦横に受けている、、

 

 ねえ、

 とあなたが、素直に招び、、

 素直に声を成すところ、、

 かいたいの狭間で、

 私はゆっくりと、、

 水の底に潜り、、

 あなたへの点滅を、、

 ここへたくらんでいくこと、、

 それらは二重になる、

 液と、光と、

 それぞれの仕事になる、、

 あたしはほうけた一量の、、

 その確かな重さを、

 身体の自分へ、

 編成し直した、、

 そうして肉体が、

 get ready、

 get ready、、

 と、小さく繰り返すのを、

 あたしは、

 素直にきいていた、、

 この呼吸が、

 異常な熱とともに、膨れ上がる、、

 からだはどこまでも、、

 あなたにあつめられていて、

 私は、

 しずかにこのかたまりと同じになる、、

 

 ああ、

 瞬間が、瞬間が、

 近づいている、、

 あなたのなかにあつまっていたものが、

 近づいてくる、、

 あたしは表面からぼうっ、と、

 夢を見ているようだ、、

 からだあそぼう、

 からだあそぼうと、、

 一音一音が、

 ステップを踏んで、いるようなのだ、、

 なのにあなたから、、

 まだ垂れる、まだ垂れる液、下にいて・・・

<2894>「もっと、陽気な生、からだ、まだあつまって」

 もっとあたしには話、、

 それでもっと成分、、

 もっと溶けていく、

 もっと生まれていく、、

 本当に、

 持っている、、

 あたしは流れたから、、

 ずっと先まで、、

 あなたの手の中にいる、

 まだ走り出したばかり、、

 あたしは少しずつ、

 現象のなかへ溶けて、、

 あたしは少しずつ、

 現象のなかの粒と出合い、、

 

 またはじける、、

 また集まる、、

 また紋様、また違う、

 またあたらしい、、

 あなた彼のところへ来て、、

 また流れる、、

 またしらないけれど、

 また歌って、、

 また外へ、

 私を外へ、

 しずかに、

 しずかに渡していくのね、

 その感じ、

 その皮膚の感じ、

 その皮膚の感じ、

 その皮膚の生まれた感じ、、

 あたしは複複数、数時へ、、

 あたしは複時、数へ、

 からだを渡していく、

 からだからあらわれる、、

 からだ、まだあつまれる、、

 ひどくかたまる、

 ひどくはじまる、、

 ひどく笑い合って、

 ひどくたのしい、

 ひどくさかばで、

 ひどく水の動き、、

 陽気な生、

 

 からだ重なって、、

 からだまだ、

 現実のなかにまだあって、

 まだ置かれて、

 ひとつ自由になって、

 ひとつあたたまって、、

 ひとつなくなって、

 ひとつつままれて、、

 ひとつめざめて、

 ひとつ冗談の雰囲気のなかに、

 ひとつはさまって、

 記憶がひとつ、ひとつと増えていく・・・

<2893>「あらたなゆだね、微量時、微量時」

 あたしはまだ微量時に向かい、、

 静かに、

 からだの型や、

 風景や、何かに、

 歩を合わせていくこととなる、

 それから、

 わずかな隙間や、、

 くらいえきのかたまりが、、

 あなたの方法で流れてくる、、

 わたしは振り向き、

 こんだからだのさなかへ、

 ねがいをあつめてくる、、

 わたしは振り向き、

 からだのなかにひどく、

 はじまる音を立てる、、

 

 なぜといいながら、

 なぜからだといいながら、

 あなた新しい液、

 あなた永遠の興奮時、

 永遠の都へ、、

 なにや、

 千里や、、からだや、、

 水が溶けたもの、

 記憶や、、

 方向感覚の欠如が、

 私の方へ来る、、

 私はいろを失う、、

 からだを失う、、

 あらたなゆだねに、、

 私は満ちており、

 満ちたまま、、

 この地球の回転の、、

 そのさなかへと進む、、

 あたしははてにおり、、

 からだの糸とともにもおり、、

 まぶしい夜明け、、

 ながされて、、

 これが複数の身体であることも、

 確かに知りながら、

 あなたはここへ来る、、

 

 どこからまた浮かび、、

 私に伝ええるのか、

 それらは、

 しずかに分からないまま、

 あたしは糸を結ぶ、、

 あたしは身体のなかに学び、、

 これらを含み、、

 しまいには感動し、感覚し、、

 手足も動き、、

 水もなかへ来る、、

 なにも遠くない、

 しかし、、

 あたしは浴びている、、

 日が済むまでは、長く・・・

<2892>「奥の室、内発よ、皮膚のメロディ」

 語るあなたの肌も、

 また、

 しずかにきれいな裂け目が入ったかと思うと、、

 液が見え、、

 ひそかに、

 秘密の数々が明らかになる、、

 ものがひとりなかまで来て、

 ひとりあらわになる、、

 なぜよ、

 なぜこのようよ、、

 それは私の内発の言い、、

 内発の、

 身のよじり方、、

 ええ、他方、他方へと、、

 からだを傾ける仕方、、

 私は、

 しらない場所に、

 まっすぐに映るのを、、

 たしかめている、、

 

 からだたしかめてくれたら、、

 あなたはそのなかに電灯を、、

 くらい、

 くらい道に立っている、

 あなたその電灯を、

 私に、

 私にではあると思いますが、

 手渡してください、、

 あたしはひそかにその奥へ、、

 からだ、仕舞います、、

 奥の室へ、

 暗い、、

 人間以外のものが、

 湿った時間へ、、

 まっすぐに入っていきます、、

 からだのなかにふるえて、

 ものがたくさんあるのも、、

 今では知っています、、 

 今ではあたしは、

 その肌にあるものも、すべて、、

 私の渦になって、

 各方面から、

 やってきます、、

 

 やってきたものは、

 全部吐いて、、

 残りかずだけの、

 そのメロディに近いものが、、

 あたしのなかで、

 ふつふつ、ふつふつと沸くのを、、

 順に、順に、

 きいていく、一音、一音、、

 、

 あたしは肌になれ、、

 そうして外側へ、

 はがれて一連の、

 メッセージを送るものとなれよ・・・

<2891>「存在の波立ちも、また液に招ぼう」

 再び手を挙げている、、

 からだの、なかの、

 電気の声や、

 あまい脂肪を含むところが、

 静かに、

 緊張した目で、

 この、

 動作のひとつひとつを、

 見つめているのが分かる、、

 あたしは、

 それら粒や、

 印に近いものを、

 ひたすらにおのれへ、

 おのれへと集めて、、

 ここが、

 ありとある人にとって、

 楽になる道は何か、と、

 しずかに考えている、、

 

 まず、

 この人の、声からなる、

 構造体を、

 しっかりと身体に入れること、、

 入れたところから、、

 私が二、三、

 提出できる部分を、

 考えてみること、、

 考えたうえで、

 私には何か、、

 しずかな液の流れの波立ちに似たもの、、

 その人の、

 時折の苛立ちに似たもの、

 その波形を、

 包むにいたる、、

 そのからだの感動がある、、

 私は、

 それに応えて、、

 歩を、ひとつひとつ、

 すすめて、、

 またいちようの、

 液の並びに、

 感覚して、見入る、、

 そんな存在の、時間になった、、

 

 私は、

 何か私からはみ出した形も、

 それは一部の姿として、

 またまとめこむにいたり、、

 私は、

 ふっと、、

 この地上にころがりでるところから、、

 あなたのかげの、なかで、、

 しずかに呼吸をする、、

 また安らかになっていく、

 またはげしい波形になっていく、、

 からだの上に住む水の、その紋様と異ならない、ところへなっていく・・・

<2890>「声は衝迫するよ」

 なあ、

 お前は語っていたな、、

 こんなに自由に流れて、

 こんなに自由に生まれて、、

 なあ、

 私の身体は止まらないよ、

 私はな、

 どこかに向かっている訳ではないな、、

 からだが止まらないよ、、

 風がいくつも吹くな、

 いくつもいくつも吹くな、、

 あたしが肌に生まれたことを、

 しらせるように、

 時間が変わっても、

 また会えるようにさ、、

 

 この場にひとつの実として、

 立って、、

 風や土埃に、紛れて、、

 あなた、

 ひとつの声のなかにいくつ、

 いくつの表情を読む、

 いくつの情感を知る、、

 あなたが同じ状態ではないこと、

 そのことにおいて、

 平等であること、、

 私は、

 種を吐いて、、

 地面に伏して、

 そこで、

 生まれるまでの、声のひとつひとつを、、

 きいていること、

 きいてたしかめていること、、

 ねえ、、

 これは、

 ただ好きということだけじゃないな、

 どう生きたらいい、、

 私は、

 私はどう生きたらいいという、、

 ひとつの衝迫なんだ、、

 来るよ、来る、、

 私はこのあたりまえの空気のながれのなか、

 あなたをしょって、

 来るよ、、

 

 全部身体は見えているんだ、

 声も届くよ、、

 あたしは心臓からしか生まれたくない、、

 あたしは声を噛むよ、

 随分とこのいくつものことや、

 ながれを、

 含むよ、、

 ありがとう、、

 私がまだ長いことが、

 しずかな空気と、緑の色の風に混ぜてもらえることが、

 良い、

 良いよ・・・

<2889>「イニシエーションの数」

 話してほしくないんじゃないか、と思ってまして、

 なんて、

 嘘の言い訳だ、

 どんなに喜ばれるか、

 知っているくせに、、

 喜ばれる状況が重荷になって、

 避けてきたんじゃないか、

 こっちが本当だ、、

 現実の自分というものは、

 評価されていいんです、

 それにより、調子に乗るのではなく、

 快い風を吹かそうと、

 努めればそれで良いんです、、

 

 イニシエーションというものが、

 複数になって、

 一度では大人になれないと、

 河合さんは言います、、

 私の感覚からすると、

 イニシエーションが、

 1カ月に何度か訪れるような感じ、

 今日は、

 父を手にかける夢を見ました、、

 もしかしたら、

 経過したかもしれない現実を想い、

 少し多く汗をかきます、

 私は、

 良い父親になりそうだね、

 と言われることが何度かあり、

 その度に、

 周りの人を欺いているような気持ちになり、

 大変しずかに、

 裏の方で汗をかいていたんですが、、

 実際に父になるかはともかく、

 そう見られていることを、

 もう少し自分のなかに容れてもいいという思う気持ちになりました、、

 自分が自分ではないみたい、

 しかしこの決め事には、

 冷たい汗は流れない・・・

 

 圧倒しなければ、という気持ちは、

 一体何の、裏返しだったのでしょう、、

 そうしなければ、私は、

 小さく押し潰されてしまう、と、

 思ったのでしょうか、、

 今は、

 持っているものは、磨き、

 そして外へ向けて使おうと、思っています、

 どこからも、

 冷たい汗は流れない、

 ただ、

 肉体運動による汗を、

 そのままにしておこうと、思うだけ、、

 私は呼吸をしたくなる、

 日のなかに出てみたくなる、

 あたたかい季節が来ている・・・