<2888>「薄暗い部屋」

 静かな姿勢、

 文字のなかに、

 いるのはあなたかもしれない、、

 あ、来ちゃう、

 来ちゃう、来ちゃう、、

 私は、、

 暗い情念に、

 ぐっとひかれていく瞬間の、前に立っていた、

 こわい、

 こわいこわい、、

 私は、

 身体の層の、一番古い部分が、

 ふるえるのをきいた、、

 

 あたしは、ぐっと、

 そのふるえに耐えている、、

 内世界を見るんだ、、

 ふたりで成す、

 内世界を、、

 私の汗は冷たい、、

 どうしたんだろう、、

 どうして、

 あの人の言葉が発される空間は、

 こんなにも薄暗いの、、

 私は、

 身体の回復のためではなく、

 このままだと、

 精神も何もかも、

 すべて溶けてしまいそうだ、

 という妄想に乗り、、

 深く、深く眠る、

 今いる場所など、

 全く分からなくなればいい、

 そう思い、

 深く深く眠る、、

 

 あなたが醒めたとき、、

 私は、

 この声があなたをここに招び寄せたことの、

 違和感として居る、、

 どうしてあなたは、

 私を静かに覗くのだろう、、

 暗い秘密を、

 しずかに握り合おうと、するのだろう、、

 誰の背後にも、

 情念が溢れたときの、その、

 薄暗い部屋が見える、、

 私は、

 その部屋をおそれている、、

 しかし、

 後ずさりする、

 その足が止まる、、

 私はそういう年輪に来た、、

 あなたの暗い引力の目を、

 おそれながら、

 含んでみるくらいには・・・