<2105>「私は湿し、生まれる」

 火にあって、

 火にないもの、、

 わたしが言葉で誘いかけながら、

 ここに回転するしかないもの、、

 を、

 私は取る、

 自然とそのなかで眠れ、

 声も確かめうる、、

 静かな線に沿い、

 あなたは言う、、

 私はどこに来たのだと、、

 

 私はどこかに来たのではなく、

 どこから浮かんだのでもない、、

 ただ複数線に声をかけ、

 ひとりでその反響を楽しんでいただけなんだと、

 あなたはその視界に居、

 渡りながら声を出す、、

 渡りながらうたを出す、、

 ア、通ったな、、

 もののラインも過ぎ、、

 静かにここに潜ったあなたが、

 かけることば、

 や、

 ふるえる時日だ、、

 あたしは起き上がったばかりだ、、

 生まれる前の状態から帰ってきたばかりだ、

 水で湿す、

 水で生まれ直す、、

 そこここに声がきこえて、

 十分に振りながら、、

 わたしはさわぐ、

 かれらからつながり、

 私は駆ける、、

 私は揺るぐ、

 

 ア、なに、あたたかい手足、

 なんだろう、、

 今見たの?

 こうして、時間はあたらしいの?

 別々の、

 内的なドラマのなかにいるの?

 うん、

 私は湿す、

 身体がここにあるからもののひとつになってここへ溜まる、

 私は姿形をここに見留めて、

 はげしく過ぎるから、、

 手伝って、

 あたためて、、

 パッケージのなかで等しく育ってくれたらいい、、

 なにか声に紛れ、、

 はげしい速度でとんでくる、、

 もののはしからはしへ、

 私はうたいに来る、、

 身体が見えた、

 あたしはひろがっていた・・・