<3004>「からだを込める」

 ええ、

 あたしは真剣に取りに行きます、、

 こんなに真剣に、

 ものを取りに行こうとしている、

 これは初めてじゃないかしら、、

 私はそんな気がする、、

 相手を騙すためでもなく、

 ふざけて遊ぶためでもなく、、

 本当につながるべく、

 という、

 考えに入ると、

 不思議に落ち着いてくる、

 真剣になると、

 しずかにならざるを得ない、、

 

 あたしはからだのなかに入り、、

 からだのなかから応答を待ち、

 しずかにしずかに、

 からだに関係のあるものを集め、、

 私はひっくり返る、、

 からだが次々に、

 この平面に生まれ、、

 ここからさらにさきへかえる、、

 ここから膨らみ、

 まだ、

 きいたことのない場所へ、、

 しずかにかえる、、

 しずかにかえったものがここ、

 からだのはしから、

 あなたを捉えて、、

 あなたはただ目をひらき、

 私はしずかに見つめ返す、、

 私はそれだけのことに、

 からだのすべてを込める、、

 あたしにはいくつもの、

 からだの流れ、

 それもまた、

 すべてひとつに集まれ、、

 あたしがここで手をするから、

 あたしはひとつひとつ、、

 パーツをあたらしくしていくから、、

 からだが大人になり、

 より多く水を含み、、

 しずかに、

 あなたのなかを駆けている、、

 

 いえいえ、

 あたし、

 つまり水がなく、、

 水がかたまり、

 あたしの記憶もなにもかも、

 そうして奥の方で掬ったあと、、

 私も走りますから、

 からだ全体で、

 そこへ生まれなおしますからねと、

 ひとつの声をかけてくれる・・・