<1440>「あなたが欠け端として騒擾に来る」

 その影をもう当たり前に長く見詰める、、

 こんなところへ、、

 まとまりになって垂れ込んでいたと、、

 長く見詰める目の、

 その立ち姿に種々の騒々しい音が混じて来はじめる、、

 その点にひとりでひらかれていることなどを知る、、

 あたし、、少し影を見て、、

 騒々しいかたまり、、

 かたまりのなかに見をやる、

 

 うれしいかもしれない、、

 なにってかたまりのなかへひとつひとつ目が入っていって、、

 うれしいかもしれないんだ、、

 ここへこのような身体が跳ねて、、

 続々と騒擾のかたまりを成してくるところなど、

 まともに見詰めて、、

 少しうれしいのかもしれない、、

 

 その、欠け端(ハ)、として、、あなたがずんと出たよ、

 身が成り立っているのかどうかというところから、、

 ずらずらと、、あなたが滑り出でた、、

 ねえ、

 ねえ、のぼ、と・・・、

 あたしは成り立ち始めているところへ、、

 無言で、

 ただに喝采の手をはいりこませたんだ、、

 そこだけ表面が変わり、

 そこだけ色が目を回して、、

 なにをか無言で応えようとしたろう、、

 あたしはすっと熱を下ろして、、

 ただ端で見てた、、

 ほ、ほほ、

 うれしいのかもしれないのじゃないの、、

 いちど垂れたままにして、

 方向を、ただ嘘みたいに見てる、

 

 なにか、次第、次第に、、

 その影の中で増えていく響きの、

 まんまなかへ、、

 まんまなかへいくつも腰をおとして、、

 その先の、、

 ただ見えているものの全体が口をアけているところを、、

 ほほ、ほほ、

 ほほ、

 見詰めたいだけ見詰めてきたのだから、、

 それは、うれしいのかもしれないじゃないかしら、

 

 などと、、

 いちようにそこへ呼吸をあらわにして、、

 混じたいだけは混じ、、

 吸われたいだけは吸われて、、

 目の前に、

 また粗く響きが重なったところ、、

 いくつか隙間に、、

 ただうれしい目を容れ、、

 静止して、なにとなく待っているところがある、、