<1241>「時日を垂らす」

 ひょっとすると熱を送り風を送る運動のなかへそのまま紛れてしまってなんらの考えも持ちきたらなくなったと感じる瞬間がある、、

 あなたの皮膚が尋常な速さであたためられていくことを、

 ただぼうやりと隅の方で、、ただふるえて、

 それにしてもどうしてああ近付くことを要すのでしょう、、

 手が、だらんと垂れて、、あんまり生易しい気持ちではあれません、、

 

 不気味に誇るような気持ちとひどく頼りない気持ち、それにまったく静かであるような短い時日を携えて、、

 今こうしてゆらゆらと昇り出ている、

 今、こうして、、 時間のなかへ一滴ずつ垂れている、、

 たった一滴の音が、(イッテキシカシナイノニ)、

 しっかりと落ち、、

 ある時日の限定を破って遠くまで滲み出してゆくことを、

 ぼんやりと感じているようないないような・・・、

 肌を見回してもなんら平気な顔をしていて、、

 大きな変化を覆うというのはどんなことかを考えてみる、

 (このなかに惑わされたりいかったりするものがあるノカな?)

 線はいつも乱れていく、、

 線であるから、乱れではないのに、、乱れていく、、

 きっと小さい音を立てて絡まっていく、、

 どうしたって外れていく、、

 そこに、一指紛れて、

 ひとつひとつをはじいて回ると、、

 またきっと乱れていく、、

 

 当たり前にやっつけられている時間を全部吸い、しませながらふらふらふらふら揺れ出だす、、

 それはあんまり普通のことかもしれない、、

 ぐっとぐっとひらく音がきこえてそのまま翻弄されているのがあんまり普通のことかもしれないので、

 またわたしは時日を垂らしている、、

 そして染みができ、

 染みは照れるにふさわしい香りと量を残しながら時間の奥へ伝ってゆく、

 たとえばそれはあなたの一秒間の身振りにどのようにして入ってゆくのでしょうか、、

 いったいそのあとにこの変な感じをどこまで持っていくのでしょうか、、

 全くこの線上に位置しない生活の身振りの一連を想い、、しませなければこの頑固な線から外へ外へと流れ着くことがない、

 と、なんら確信のないままに体内は言う、

 このこわい感覚はひとりで音をきいているものに当たり前に起こることかもしれません、、

 なんと言えば静かに窓はアいていて、

 どっと迫っていたもの、それで放(ハナ)れることを揺るされて、

 あっという間に大胆な運動へ還っていく、、

 それにつられてわたしも喜び、、

 ああなんという身体の集まりだろうと感じていた、、

 ただものをひとつにまとめ、、

 そっと点を置いたと思っているものの、

 逸れに逸れてゆく姿、