<1272>「小さな模様、小さな時日」

 独自の寸法、

 あ、 生まれています、、

 あ、今、 生まれていて、、

 それで何か、長い距離を、持って、、

 流れて、

 遠路から、遠路へゆきます、、

 それで何かが確認される、、

 それは声なのか、

 それは確認されたままでいます、、

 独自のうめきと、、

 ここからぱっと裂ける、、

 また、何事もなかったかのように集合して、、

 ひとりの言葉へ辿り着くところなど、、

 

 くだけた気持ちがゆき、、

 表面を短い、ふるえがゆき、

 ただに過ぎて、、

 また身体が出来上がっていくのを感ずる、、

 断続的に、

 どこからどこかで出来上がってゆく音をききいれる、

 そのときふるえは来ないし、

 また何の音もせぬけれども、

 うらっかわのありかたは激しかった、、

 驚きの動きだろうと思われている辺りに、

 静かに耳をつけ、

 それでも足らないから、見ている、、

 まったく眠って、見ている、、

 小さな粒から粒からとんと湧き出してくること、、

 それはまったく匂いの想像もつかないけれども、

 どうだろう、、

 全く新しい時日が入ってきて身体のなかで遊び、、

 また戯れな排出によってどこかゆく、

 小さな文様と、

 

 小さな文様と、姿、、

 いわばわたしが ここで空白を眺めていれば、 

 それはどうなのだろう、

 とりすましている時日のなかの黙った顔を、、

 黙った顔の前を、

 わたしの視線は少し遊ぶ、、

 また外に出、外に出、

 流れている、、

 小さな時日を掬い取るかたち、、

 手は、手は、スローモーで、

 いちどだけ全部の身体がその所作のなかに入る、

 いちどだけで、見ている、

 一体どこでこんな身体を拵えるんです、

 明確な音はせぬけれども、、

 不安定に流れていき、、

 ひとつの発話、

 独自の寸法を持ったひとつの発話を、

 わたしはそっと握っています、

 誰が振り、誰が振り、するのか、

 まったく知られず、、

 身振りを立てて、、

 その穴に向けて耳を置いている、、