2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

代弁者にはなれない

あらゆるものの代弁者に、私はなれないということ。世間の声も分からないし、小学生だとか会社員だとか、そこに属していたとしても、代表として喋ることは出来ないということ(もっとも、見せかけることは出来るかもしれないが)。 そして、あらゆるという言…

ひとりに還る

ひとりに還るというのは、きっとそういうことだ。理想が個人を飛び出して、ふわふわと空中に及び、全体を覆ってしまうことほど迷惑なことはない。それはその個人にとっても。 ひとりに還る、いや還らざるを得なかった人達が、次第に文章の上で、実行で、理想…

意識に何も上っていないと・・・

もう徒につまらない事柄をいちいち繰り返して記憶しておくのはやめよう。申し込み番号をいつまでも憶えていたり、今日見た番組を、見た順番通り、夜寝る前に何度も何度もおさらいすることが一体何になろう。大事なことはちゃんと深いところで記憶しているの…

客観的状況ではない 基準はない

悲惨から掬い上げようとする(自己をあるいは他者を)試みは高尚かもしれないが、悲惨は客観的状況ではないので(悲惨が完成するように見える、いかなる条件が揃っていたとしても、当人がその中で充分に自足していたら、それは悲惨とは言えないのではないか…

「あっ・・・」と思う

何が不思議って、今まで長いことうっとり眺めてきたはずの人を、今はもう平静な気持ちで見つめている自分が居ることだ。こんな奇妙なことはない。 何の感慨も湧かない訳ではないのだ。しかし、特別な感情を抱いている訳ではない。ただ、 「あっ・・・」 と思…

そもそも死ぬというのは

そんなものは虚しい、最大の不幸だと散々に言い聞かされて騙されそうになっているが、そもそも死ぬというのは、ひとりで死ぬことを指すのではなかろうか。ひとりで死ぬ以外の死はあるか。心中でも何でも、見かけだけで内実は、ひとりで死んでいないか。 ベッ…

嫌味が間違っていても

自信満々に私へと向けられた、 「お前何か勘違いしてるんじゃあないのか? うん?」 という嫌味が、残念ながら相手側の勘違いによってそもそも起こったものだったと判明したとき、私はすぐさま嫌味を返したくなるだろう。 だが、やめておく。そのことによっ…

たぶらかされるとして

気温に着目して、三本の線が、ジリジリとこめかみの下へ当たった。まるで、今から起床しようとするみたいに(もっとも、それで正しかったのだが)。たぶらかされようとして、しかし眠気は誘った。 日光を遮る三つのこぶに、やはり誘惑の影とは逆の、眠気を返…

遠回りのようで近道のようで

豊かになればなるほど満たされるというのは幻想なんだ、ということに気づくためには、実際に豊かになってみないと始まらないところがあるから難しい(体験せずとも分かる人には分かるであろうが)。 何が難しいかって、例えば、 「そんなに執拗にお金を追い…

とどまれ、その渦に。飛沫に斟酌せず、落涙を、その螺旋をくだり、一滴もこぼすな。 震えを壊すな。ひび割れを、一カ所だって埋めないよう、継ぎ合わせをするあらゆるものを遠ざけろ。 そして、鉛の玉を2つばかり持ったら、そのまま静かに高く、遠くに上が…

突き指

日常茶飯の出来事だったような気がした。突き指だ。何かに軽く手をぶっつけて、突然思い出したのだが、もう突き指はしなかった。こういう瞬間がたくさんあったのでは、という記憶だけが甦った。不注意だったのだろうか。勢い余っていたのだろうか。 ドッジボ…

この身体

真理を追い求めるために、抽象度を高めていかなければならないという話にあまり合点がいっていない。具体を離れれば離れるほど、覆える範囲は拡がっていくのかもしれないが、その、極度に抽象化された地点で発見された真理(そこで対象として扱われている「…

スターと息子

昨日の続きみたいなもので、 「間違ったまま見たい」 の典型、そして、その姿勢が必ずしもおかしいとは言えないものの例と言えば、 「スターと息子の関係における、息子の態度」 だな、ということを思った。 人気、実力ともに充分のスターを、家庭内における…

間違ったまま見たい

ある人が、あるひとつの方向に関心を寄せているというただそれだけの理由で、その人を全面的に否定し、駄目だとみなすと、その人について大きく間違うということは確かだろう。その方向にばかり網を張って構えていて、神経を過敏にし、そこに入ってくる人に…

本当という誘惑

嘘っぱちの感覚について書いてきたが、一旦ジタバタしなくなったからといって、それでもうずっと安心という訳ではなく、 「本当という誘惑、幻想」 は、常に私を捉え続ける。この誘惑に対するに、 「本当の、というのは無いんだ」 と頑張るだけでは駄目で、…

それは、最初から用意されていた。その枠の他にはあり得なかった。枠は全てだった。中心で行われているはずの悲しみや喜びは、枠に吸収されて滑稽の形を取っていた。 遠ざかろうとして、真面目ぶればぶるほどに、枠は全てとなっていった。突き放そうとして笑…

ただ生きる なんとなく生きる

私は、何かの目標を持って生きていようが、そうでなかろうが、絶望しきった有様でカラッカラになって生きていようが、それらはどれも疑いなく、ひとつの立派な生き方だと思っているのだが(生きていくことそれ自体がそもそも難しいから)、 「ただ生きている…

あまりにも当たり前のことすぎて

あまりにも当たり前のことすぎて、悲しいとしか思わない。選択に迫られて、やむを得ず、不運でもって・・・。当たり前のことが当たり前に訪れ、それがちゃんと訪れたことに、安心感さえ抱かせる。 よろよろと揺れる波の中にいて、突っ立っている。望んだよう…

本当らしく感じるもの

「自分のやっていることだけが・・・」で書いたが、何もかもが嘘っぱち、虚しいもののように思える中で、では反対に、わずかながらも本当らしく感じられるものは何なのかを考えてみた。 そうすると、憂鬱な感覚、億劫さ、十分に運動した後のほんのひととき、…

同じように動いたはずだが・・・

先々週から先週にかけて、何だか分からないけれども無性にイライラしていて、これは何だ、早く原因を取り除かねばと思っていた矢先、今週に入って、ほとんどやっていることは先週と同じ、遭遇する出来事も同じなのに、すっかりイライラしなくなってしまった…

希望を持たない

希望を持たない。マイナスな考えに傾く、ネガティブなことしか言わないのではなく、ただ希望を持たない。ガッカリして、投げやりになった上で希望を持たないのではない。そこは分けなければならない。 希望は何のために持つのだろう。希望が無くとも生きてい…

ただの音楽なら・・・

コミュニケーションを取るのは、いわゆる普通のこと、当たり前のことではないのだろうか。何故そのことを頻繁に、極端に拒絶したくなるのだろう。彼らから放たれる一連のそれが、ただの音楽であったなら、たとい趣味に適わなくとも聞いていられるのに・・・。…

逃れるように眠る方が

睡眠の必要を感じて、てろてろとして眠たくなって寝るときも気持ちいいが、眠る必要も全く無く、てろてろともしていないとき、憂鬱さにまかせて、空しい気分に合わせて、逃げるように眠ってしまう方が、より気持ちがいい。 質が良いのか悪いのかは分からない…

無性に話したくないというのを伝えるには・・・?

怒っている訳でも、何か機嫌が悪い訳でもないのに、人と無性に話したくないときがあり、状況を回避できるときは良いが、回避できないとき、それを伝える術のないことにへこんでいる。 「今、ちょっと話したくない状態で・・・」 と、事実をストレートに伝え…

淡々と最期まで

いつが最期になるのか分からないが、悲劇を望んだり、派手な祭りを望んだりしながらも、それにどっぷりとは浸からず、染まらず、淡々と生きていけるのかという不安と、いや間違いなくやっていけるだろうという自信と、物足りなさと満足とをごちゃまぜにした…

だんだんに

打開した感覚は嘘だったのか。いや、嘘ではない。確かに毎度、感じてはいるのだ。ただ、ひとつひとつの打開は、振り返ってみれば、さほど大したことではなかったという、そういうことなのかもしれない。 だんだんと、我慢がならなくなってくる。誰も何にも悪…

使い切った感覚は得られない

「自分の可能性を最大限に生かしてみよう」 とか、 「せっかくの人生なんだから、自分の持てる力を全て使い切ろう、出しきろう」 など、私にとっては縁遠い考え方があるが、意地悪なことを言うと、自分を最大限に生かした感覚だとか、持てる力を全て使い切っ…

怖さが薄れるはずがない 納得出来るはずがない

以前、『死が、無いことになっている』というものを書いたが、本当は「今」訪れる死というものを、どこか遠く、「先」の地点にあると想定しないと、あらゆる決め事がおじゃんになってしまい、まともに社会が動かなくなりかねないので、とりあえず死を無いこ…

石 ねりけし 手

チョークのように、白い線を地面に残していくのが面白くて、石を拾ってはガリガリと何かを描きつけていたときのことを思い出した。いや、絵だったか? それだけではなくて、文字も書いていた。主に文字だったかもしれない。地面のデコボコにいちいち細かに引…

生まれてくる確率

あなたは何億分の、あるいは何兆分の確立を勝ち抜いて生まれてきた云々・・・という話があるが、どうも後出しをされているような気がして腑に落ちない。 精子のひとつひとつを、その段階でもう個人だとして考えるとすると、その話も正しいのかもしれないが、…