<3005>「手がふるえる、こわいもののなかで」

 ただ浮かぶ、

 まだからだのなかに浮かぶ、

 等しい化物、

 あなたは書き、

 あなたは去り、、

 あなたは点滅の行方、、

 どこかさびしい呼吸が、

 今私を新しくしている、、

 今私を新しくするもの、

 先に進むと決めさせるもの、

 それは本気の人、、

 本気であることが伝わるのが、

 何より大事、、

 私は拙いとか、

 経験がないとかを、

 巧みな言い訳に使う自分を発見する、

 

 私は先に進むだけだ、

 先に進むとき、

 今は拙いとか、

 今は経験がないとかは、

 関係がない、

 なぜならそれが当たり前だからだ、

 滑稽だろう、

 みっともないだろう、、

 それはしかし当たり前のことだ、、

 その、

 滑稽なこととか、

 みっともないこととかを、

 経過していかない限り、、

 あたしは先へは進めない、、

 あたしは先へ進みたい、

 こんなにも緊張で手がふるえる、、

 手がふるえていなければ、

 あなたに振動が伝わらない、

 振動を伝える必要がある、、

 こわいことをやる必要がある、、

 

 別に、とか、

 そんなに、とか、、

 本気のことに対しては、

 そういうごまかしの言葉をはくのはやめよう、、

 そうですよ、

 私はあなたのことが知りたくてしょうがない、

 私はふるえてしょうがない、

 もう、

 そこに対して嘘をつかない、、

 そこに対して、

 まっすぐに身体を出していく、、

 ここから駆け出してしまいたいと思うまま、

 ここにとどまっている、、

 ここにからだの全てを置いていく、、

 あなたは力だ、

 私が思う以上に、、

 私が忘れてきたものを、

 いくつもいくつも思い出す・・・