<3106>「初めて吸う、記憶なくなる」

 初めて吸う、

 初めてする、、

 初めて嗅ぐ、

 初めて味がある、

 初めてで味わえる、、

 また、下、、

 もっと下、、

 もっともっと下、

 もっと奥、、

 私内臓がそのまま、、

 どこかで裏返ってしまいそう、、

 どこかで声、、

 ねえ、

 もっともっと奥に垂らして、、

 

 あたし生まれる方、、

 生まれからすべて液生まれあらわれて、

 よく洗った、、

 よくかわいたっていうこと、、

 なかになかに届く、

 なかからすべてきこえて、

 すべてふくらんで、

 ねえあなた記憶育つ、

 記憶沸き立つ、、

 生まれて、

 生まれて、、

 生まれて、溜まって、、

 ね、

 ふちから少しずつどろどろとこぼれる、、

 ああ、

 存在がこぼれる、、

 あたしそっくり見てる、、

 あたしどこの色なのか分からず、、

 どこの嗅がれかも分からず、

 こぼれて挨拶するよ、、

 少しあつい、

 いや、なにか沈黙してて、

 秘密のようにしずか、

 秘密のようにまっくら、、

 あたし埋まりたい、

 あたしこの時刻のなか、、

 

 はてまでしずかに増えたい、、

 次々に熱がたまる、、

 増えたい増えたい、

 あなた溜まる、

 あたし吸い込む、、

 全ての記憶がなくなるところまで、

 あたし吸わせて、、

 からだなくて、

 どこにもなくて、、

 あなた記憶全てなくて、

 とけて、

 もうどこにもあれなくて、、

 あたし初めてなの、

 あたし初めてなの、吸うの・・・