<2916>「あたしが揺れる、環境があらたまる」

 あたしはまだもののなかでひとつではない、、

 かろやかでもない、、

 あたしはまだもののなかでかくれて、、

 無限にほどけていく、

 ほどけた先で、

 あなたには見えない、、

 無限の糸がはじまる、

 からだはまわりだした、、

 ほとんど、見えない場所から、

 あなたのからだはまわりだして、

 私を加えてゆく、、

 私は、

 遠い国の、

 関係がないように見える些細な、

 その昼のニュースから、

 そっくり現実に還ってくる、、

 あなたのなかにある、、

 

 私が生きているテンポが、、

 それぞれに違い、

 またそれぞれに会い、

 それぞれで分かれ、、

 また重なってゆく、

 また別れてゆく、

 挨拶が増えてゆく、

 背中を見ることが増えてゆく、、

 液がにじむ、、

 あたしは空間におりる、、

 少しずつ漏らしていく、

 少しずつあらわになる、、

 お前はどこなのだ、

 身体はどこなのだ、、

 少しずつ漏れて、、

 お前は存在として少しずつ揺れ始める、、

 この振動が、、

 ひとのつぶのひとつのふるえに、

 なっていくのだろうか、、

 私は見つめる、、

 私は、

 からだの住まうところを見つめる、、

 ひとつ、

 ひとつひとつ見つめる、、

 

 あたしは手をし、、

 同じ時間を感得し、

 かげや、なにや、、

 存在の一領域を、、

 ひとつにするために、

 ひとつの時刻にそっくり混ざるために、

 空間を見つめ、

 環境であること、、

 流れる液のひとつであることを、、

 少し掴み、、

 少しあらたにする、、

 拙速はいけない、

 そちらの方へ、

 向かうという気持ちだけを持つこと・・・