こは通り。あなたは風。あなたに振るわれて良かったと思う。
うるみ、まとわりつき、ひきりなしに吹く、吹く。
ふぃ、ふぃ、ふぃ。
大声、冗談と、からかぜ。あいだを澄み、混沌と、振舞い。
窓の隅をとろけて、いでた。ものはハッとして消え、ものはハッとして過ぎ、ひとところを染める。
時折移り気な手合いがあなたの眼の前で踊り。
時折あなたは僅かなのびちぢみだけで過ぎる。
むしゃくしゃにひとりで触れた。
誰かがそばで撫でていた(慰めていたのだろうか・・・)。
求むるとこころのない小さな破裂が・・・。粉を飛ばしあたしの背に細かく線を走らせるとどろきが。
互いがふるえ、互いは感心した。
あァ、ひとつは爆発だ・・・。
ならばそれ以外は?
あの声。空間の我先にと道をひらく。わたしはただの肌の袋ゥ、揺れる袋ゥ・・・。
もの珍しく、ただひとりで、静かに座っているひとゥ。
ただ指で渦を作るひと。
ただのかけらに呼気の渦巻くを知るひと。
あなたたちは風だ。いつもまどろみの。
あなたたちはまどろみだ。いつも全ての。
東(トウ)の空を静まり返って過ぎる。ひとはいつまでもいないから。
東(トウ)の空をひとりで抱える。わたしはいつまでも風でいられないから・・・。