<692>「あいつは自動人形」

 一体全体の数だけ呼ばれる、呼ばれうるとすると、何とぞ道楽、何とぞ、のなかで、いつまでも語られる、いつまでも現れる。もし、夢の中でこちらを向いたとしたらば・・・。

  ひんむいた・・・。

 ときに、試し甲斐。あまりの、この意識のなさ。どこか遠いとおいところでとっくに方向を定めてしまって、その記憶も静まり返っている、とすれば・・・(すれば?)。

「あいつは自動人形さ!」

そう、無感動ではない、無方向ではないならば、それもいい、心地良い。謎がとくにどこへも向けられないとすれば、ふざけた笑みが、そこかしこに必要となろう。

  わはは

  わはは

 あくる日も、そのまたあくる日も、体力、また体力。確認したより多く、とぼけない、跨がないで、もうそこからは繰り返し繰り返し繰り返しの話だと、過度に、切に叩きつけるものから、湧き上がるあかり。