<91>「一番大きな世界は一番小さな世界」

 一番小さな世界に合わせなさい、各々が自由な時間に大きな拡がりの中で動いている、それはよろしい、しかし一番小さいところに合わせる術を持っていなければいけません、これはしんどいのが当たり前で、だから上手く付き合いながらなるべくそこには長居しない方がいい、長居していたらしんどくなるのが当たり前だ。あなたたちはこれから大きな世界に出ていくんですよと言われるから間違えやすいが、大勢の人が参加しているところで、そのどれもにもなるべくぶつからないような枠組み、ルールを作るのだから、そこは小さく小さくなっていくのが本当で、要するに、窮屈なのはそこが悪いからではなく、物事の運び上、そうなるより仕方がないという訳だ。そんな捉え方はどっちでもいいと思うかもしれないが、大きく開いている方向はどちらかというのを見誤ると、知らず知らずのうちに酸素が薄くなっていくのにも気がつかず、やっと気づいていざ動こうと思ったときには、もう意識が遠のいていて身体がいうことを聞かず・・・なんてな危険に見舞われかねない。本当は、そんな窮屈なところへなんか行かないで済むのが一番いいのだが、全く行かないという訳にはいかない、死んだような顔して、さっさと行って戻ってこよう。