そこに絶えず住み、溜まってもいたものが、、
当たり前の経過により、
そこからずれていく、
そこからずれて、
一量として、新たに生まれるものがあり、、
私はそれを衣服だと思った、
私は歩いた、
それは暗い時間だった、
私はここに脂となって浮き、、
緩やかにその景物のなかに塗られ、、
身体が、薄くなって続く、
身体が方々へ馴染む、
風景は変更さる、
私は、その脂の匂いを頼りに、
場所から場所へ、
静かに伝う、、
あなたあたらしく生まれて、
そこに静かに垂れているのですね、
驚きも、戸惑いもある、、
それで、強い、無関心もある、
興味もある、好奇心がある、、
私は各地をさまようことに決めるだろうと予感し、
小さくほうけた、
各地は私を塗り、
各地はまた私の液を受ける、
静かに、
言葉を交わすことなく、、
あなたは当たり前の温度で、身体が次々に溶けるのを、
非常に好ましいことだと思う、、
誰が何を置いてきたのか、
目に見える印は何もないので、
私は想像を上手く運ばせる訳ではないが、、
ここに生まれた粒を、
粒から垂れた脂の匂いを、
肌が吸うのを、
静かな時間に渡して、黙っていた、、
あなたが何か夢中になって、、
絶えず言葉を立てているけれども、
どうにも私は、その心地の良い響きだけをとって、
そのなかでほうけてしまったように思います、、
ねえ、あなたはこのごろどこに線を引いてきたのですか、
あなたの脂はどうでしたか、、
上手く混じりましたか、、
私は新しい線の上へ長い姿を持ちまた生まれていました、
誘われて、
あるはずのない場所であったところの夢を見、、
誰も知らない時刻に、
誰も知らない姿で歩いて、、
これが方途を持ち、
小さな種で、
あなたの手のなかに生まれ、、
僅かに騒いだあと、
無表情の境を掴み、、
じんと染みてそこに歩をつけはじめることを・・・