<1754>「無量まで行ってみようかしら」

 あたしはそこに色を持ち、

 果たして、響きの用意が整う、、

 どこから向かって、

 どこに打ちつけてくるかは分からない、

 私はただ、

 無量の響きの形を取り、

 そこに居たのだ、

 

 お前さんがどこまでも力み返っているところに、

 私はいる訳ではない、

 また、あなたがどこまでも脱力しているところに、

 私は居る訳ではない、、

 それは無量時にただしゃがみこんでいるだけ、

 無量時からただ単に滑ってくるだけだ、、

 

 私が持った身体はここからどこへ行くのだろう、

 見事に合わせる肌、、

 肌よどれよ、

 その先の響きに身体を添えようとしても、

 そうは行かぬ、、

 あたしは日常動作をここに増やし、

 原形などというものの想像もつかなくなってきている、、

 今にその身体が持ち上がり、

 同じような法を行く、

 同じような段階のなかを行く、、

 今はまたそれぞれの眼のなかに、

 はいった場所であらわれる、

 はいった色であらわれるよりどうにも、、

 

 私は連続駆動のなかにはいり、

 いくつか舞を、

 いくつかその通りに名付けられた身振りに、

 当たり前に入っては揺らぐ、

 その感触を静かに見つめ、

 あたりまえに映ってさわぐ、、

 

 人間がまた人間になるまで眠っていよう、、

 人間がまた人間になるために眠っていよう、などと、、

 そこかしこにかぶれて、

 よし、はてまで行こう、行くぞ、でなしに、

 ちょっとはてまで行ってみようかしらねえ、という、

 お前さんはてまで行くというのにさ、

 のアンバランスを、

 どうやら持っていた方が良いようですね、、

 

 私はこの姿勢を持って何処へ行くの、

 とは問わない、、

 私は次の一振り、

 私は次の絞り方、、

 流れに目をとめて、

 響きをまたあらたにとりこんでくる、

 くだの息、

 慎重に混ざるもの、

 慎重に声をかけて辿り着くもの、

 それら一切に身体をアけて、

 確かに見ている、、