<2623>「よりまた深くの零へ」

 そこには影もなく、

 ただ一点の、

 光のなかの存在が、、

 ひとつ、身体をこちらに、寄越していました、、

 あたしはひびきの、なか、

 ひとつの、回転の、なか、、

 ただ、簡単に、ある場所の、

 その、、

 揉み込まれはじめた、ところへ入って、、

 なぜに、、

 うかぶからだの水の、、

 なかは、こんなに、、

 ものごとが、曖昧なのだろう、、

 私は不思議に思っていた、

 

 ひとつの手から、、

 しわのなかから、

 あなたの粘性が、浮かんできて、

 空間に、

 黙って放られる、、

 黙って、放られたものは、

 人の、

 その表情を、

 僅かずつ変えていく、、

 あたしは流れていた、

 ものに、

 幾度もあつまりながら、、

 わたしが、生まれ直しているところ、、

 しずかに、

 水がはね、、

 からだにまぶさって、いくところ、、

 そこに、おいで、おいで、、

 あなたはどこからでもいいから、、

 ここに、

 いでていたらいいのだよ、どこか、、

 遠くから、

 身体の印を運んできて、、

 わたしは、

 なかへ、簡単にぶつかる、、

 においのする、

 その展示のなかへ、

 簡単に、ぶつかる、、

 お前はその手に、ぶつかる、、

 においが立つ、

 この匂いが、なにのつもりだかが、分からない、、

 

 あなたは走り、、

 その走る線のなかにわたしを通す、

 そうだ、零へ、

 より深い零へ、

 より一層の零へ、、

 日を追うごと、

 仕事を果たすごと、、

 そこへ、

 だまって、

 おりていく・・・