<2258>「白い筒」

 私が瞳の時刻を、

 全て覗き込んでしまわないように、

 水の筒のなかで、

 私はひとりになる。

 

 私は水の筒をくぐり、

 ここの白い宿に出る。

 

 白い筒に、

 水の声が反射する、

 私は、

 それを受けて膨らむ、

 膨らみのなかに、私は声を混ぜる、

 ぼうと膨らむ、、

 私は機械的に、息を吸い込む、

 また、ぼう、ぼうと膨らむ、、

 静かな手を筒に添える、、

 あなたの意識と身体が全て、

 ここで溶けてひとつの、、

 永い声になりますよう、、

 私はそんな祈りをした、、

 冷たい空気に当たり、、

 ひとりでまたこのよろこびに出ていた、、

 かつての歌を思い出し、、

 私は笑う、

 筋肉は軟らかい、、

 私は描く、、

 白い筒の中で、

 静かに話をしてくれ、、

 あなたの歌の話、