<2116>「生まれた身体をかわかす」

 地が揺れる、

 私に声を託したまま、

 それは回転の方途、、

 それは動き、

 はばたき、、

 身体のなかでまわる、、

 ひとつの声の場所、

 あたしは過ぎ去り、、

 なにだ、

 ひとつの点から点へ、

 物事の様子が続く、、

 身体はそばに見えている、、

 私は揺らぐ、

 致命的な時日を忍ばせて、

 ここにきこえる、、

 

 身体が便りを告げて、

 もののなかを見せ、、

 あたしはああそうか、と、、

 ひとり合点する、、

 この物事はどこからも、

 本当にどこからも自由に、、

 そしてはなのなかへ、

 ごくあたりまえの姿をして、まざり、、

 揺れてよろこぶ、

 ああこんなところにいた、

 こんなところまで来たのかと、、

 私の方を向き、

 言葉をかける、、

 ア、

 知らず知らず花が咲き、、

 私はそのなかで手になる、

 身体になる、

 全ての印になる、、

 

 どこからか生まれて、

 長い月日に静かに触れ、、

 声を場所へ畳み込み、

 様子へ、様子へ動いていくさま、

 今何を告げる、

 身体は順番に回転し、、

 今何の景色を告げている、

 はれてみる、、

 出来るだけ、身体に近いところで、、

 静かに生まれてみる、

 諸方へひらく時日、、

 私は遠ざかり、

 言葉を手にする、、

 もののさいしょの行方に、

 私は肌を合わす、、

 静かに眠っている時刻に、、

 生まれたら身体をかわかす、、

 ひとつふたつときこえたら、

 私は同じ姿でいよう、、

 どこからきたのか、

 この物事達、

 私はさらさらと流れるだけになる・・・