<2007>「菌類と鍵」

 葉は、正常な出来事の、なかに、

 強い匂いがするものを、、

 ただ、あれば、あるだけ、

 流しているような、様子なのだ、、

 私が手を触れても、

 そこに振動はない、、

 私がただ含んでも、

 そのなかに熱はない、、

 あまりに簡単に、小さな場所で、

 存在する、、

 私は中に入れるだろうか、、

 通路は細く、

 ひとつの声をだに、ききとることは出来ない、、

 

 おい、、

 光線を見ろ、

 見て、、お前の生成する微速なものに、

 歩幅を合わせろ、、

 なにと当たり前に放られているヒだろうね、、

 私はただここにアいている、、

 静かに生まれた鍵が、冷たく、、

 そのなかをうかがうため、

 冷たく、心地が良い、、

 静かな秘密は冷たくなければならない、、

 私は、線を結び、、

 この暗時のなかへ入ってゆく、、

 なア、

 私はまだ生まれたばかりなのかなあ、、

 いいや、

 速度は、蓄積してきている、、

 あの物事のなかに生きて、、

 静かに菌類が、

 膨らんできている、、

 私は諸方へ伸びるその白い、

 細い糸に、、

 身体のコードを打っていた、、

 あ、いましがたの情報は、

 私の熱の中でも、、

 一段と激しいものだったなあ、、

 あ、逸れた、、

 信号が変わり、

 目視の情報は生まれる、、

 

 あ、肌が来て、、

 これはまともに、、いや、

 正常より少し多く、熱をもっていて、、

 あたしはそのなかに、、

 おそろしいようなキで、

 漸次、潜る、、

 ひとのその熱のなかにあって、、

 どこまでも沸騰しながら、、

 秘密がなくなる場所まで、

 行こうとする、、

 あたしは、そのマに、、

 からになった音を、響かせて、、

 太陽の一部に、また戻る・・・