<2056>「新しい肌の仕草」

 あたしはその知っている時刻のなかを、

 まっすぐに見つめながら、、

 この装いのなかへ、帰って行こうとする、、

 また生まれようとする、、

 なにだ、、

 ひそかな時刻から回転してきて、、

 それは今ここにいるということなのだな、、

 私は首を振る、、

 本当に時刻のなかに合わさったものとして、

 ここで首を振る、

 時間の振動に合わせてくる、、

 わたしはそのながれのなかにはげしい時間を見留めた、、

 

 あ、

 随時生まれる、、

 あたしはその場所でひとつの声を出し、、

 静かに生まれたままになっている、、

 ア、

 こちらへ浮かんだらいい、、

 あなたは次第にあたたまって、、

 ここから浮かんでいくといい、

 と、

 知っている声を出し、、

 ここにほどけてくるいくつもの色の、、

 やさしいありかた、、

 私はこのものごとの色のなかにつき、、

 だんだんに漏れてくる、、

 次から次へと漏れてきて、、

 今ひとつの姿を知るところまで来ている、、

 サ、

 この知りえた仕草のなかで身体は歌ってください、、

 私は次々に来るから、、

 そこで順に順に声をしなさい、、

 とひとり言う、、

 なにだ、

 どこから見えているとそんな、

 静かな姿が来るのだろうと、、

 ぼうやり確かめながら、、

 私はその方途のなかで出ていた、、

 

 ア、

 知っているものごとのなかに、、

 次から次からきて、

 はあ、

 ちゃんぷ、ちゃんぷ、、

 また、

 私の知っている、

 静かな泡が浮かんだよ、、

 私は物事をゆっくり見つめ、

 ただそこの肌に立ったよ、、

 と、

 静かに言っていた、、

 それから新しい肌の仕草のなかに来た、、

 あ、

 今から出て、、

 その後に続く姿があり、ながら・・・