ひとつの喧騒が死んだところへ、
あくびをしつつ私は生まれる
寝顔は夜の色を静かに飲み
私は生まれる
ここは抑揚か
ここはあなたのひらたい時間のなかか
私は手を出していた
静かだ
まだ生まれていないみたいに静かな夜だ
目と目が触れる
おそらく私はここを一生呼吸するのではないだろうか
戸惑いが時間を数える
私が生まれた人
あなたの時刻はまたたきする
今の水
たいらに生える
私は時刻と運動して
そのさなかへ、たいらに生えている人
水をたて
たてに振動して
また水にたくわれ
あくびをするその隙間から、あなたは、時間の匂いがした