<1940>「呼吸線はどこへ溶ける」

 なにだか訳の分からない線が出てくるじゃないか、、

 どこの姿だ、

 あの直線のなかにじりじりと溜まっている特異の、

 あなたは誰だ、、

 どこまでその呼吸を続けうるのか、、

 不案内なものを巧みに呼んでみせろ、

 あなたは時刻と沸騰する、、

 だらり、

 姿がそのなかで見かけられている模様だ、、

 あたしはその箇所へ繋がり、

 一音一音を受けている、、

 そのなかであたりまえのようすで過ぎて生まれているのに、、

 ひとつの仕草のなかで倍加した、、

 あれあれどこから来たのだろうか、、

 しかり、

 

 あれそのひとつの呼吸線はどこ?

 わたしは扉、

 わたしは気体、、

 その呼吸線の数だけ増えて、、

 今に知れているのだ、

 たれかあたたかな時間から、

 そこにいる、、

 なにの揺らぎが伝わる、、

 じっとしていましたよ、

 あたしは時刻の上で、、

 じっとして、ここにかたまっていたのだ、、

 なにの誘いであろうか、

 私は真っすぐにとけているのに

 なにの線であろうか、

 まっすぐ見て、、

 私は風のなかに上手く繋がれた、、

 どことなくしらされていたのだなこれは、

 目の辺り、、

 しらでしらで来ていて・・・

 

 ここへわきたったままなのだ、、

 線も、立ち、、

 揺らがりながら続く、、

 私のなかでほうけてとけて続く、、

 今その線に予想通りにふれえたみたいだ、、

 ふれえたところからオンガヒトツはじまる、

 私はそのなかに眠り、

 手をつける、

 ひらたい手を、、

 このなかにつけてつながる、、

 つながったまま溶けて嬉しそうか、

 いや、あたしは、、

 まだフブンメイであったころの振舞いに及んでいた、、

 そういう水の仕草に居た、

 と感じたのだった、、

 あの遠い声の延長先としてのあたしの伸長のしかた、、

 私は声をする、、

 声はこの地平の静かな成分になり、、

 私はそのものと踊る、、

 今静かにふれ、ものはいくらも柔へ、柔へ来る・・・