<1138>「わたしらから」

 あれしら、

 ものすごいはやさでたわんでゆくだろう。

 よ、長き日。

 ひとつの不始末を混乱とともに見つめる日。

 あるかなきかしら。

 わざと。

 もう呼吸を思い出だせないほどに前。

 逆さに文字を読んでいる人々。

 二度とない言葉伝い、

 激しい道。ただひたすらに細い道を駆け上がる。

 そのとき呆然としてまさか熱をそのままにしていた。

 振りも笑みも眼差しも全ては横に逸れ、

 かくあるべくなるさまに縮みあがった。

 あれだ しら

 形のない入り口。

 知らぬマまに覗いて、

 あとはだらりと下がり暴るだけ。

 のだけ、手だけ、文字だけ。

 わたし ら

 らの呼吸

 らは喉奥から出かかり、何かを遠慮した。

 なにとしら、

 もうなら、

 もう少し淀みに寄りかかりそうならば・・・