<2213>「等しい声と熱」

 ああ、

 こんなところへ来ても順に、

 きこえるものはきこえて、、

 あなたもそこに、手をのばしていますね、、

 うん、

 ちょっとやそっとのこととは言えない、

 ひとつの波が、

 ここへ生まれて、、

 あたしはちょっと驚いている、、

 こんな場所があったのですか、

 私は近くをまわりながら、

 そんなことを考えていた、、

 

 なに、

 ひとつの揺らぎのなかから、、

 私は生まれて、

 そのそれぞれへ声をさせて、、

 ひとしく続いてみせてくる、

 あ、

 ぼんやりした時日だな、

 ここがどこなのかも知らず、、

 私はそんなことを言った、

 非常に長い、

 様子がここらを打ち、、

 なに、

 あたしはまた回転のなか、、

 なにか不思議だな、、

 次々声がここに来ること、、

 あたしは確かめているのだけど、、

 そのフレーズのなかになにもかも入り、、

 声ははじまる、、

 等しく生まれたあたしのなかに、

 ひといきではじまる、、

 あ、

 知られた場所へ絶えず流れ込んでくる、、

 あなたのような回転の時日が、

 私には驚きだ、

 私は諸方を見つめ、、

 このジのもののなかで育ってゆく、、

 どこから来て、

 どこへはじまる、、

 

 ある場所へ、

 時刻を迎えて、、

 私はひとり、あたたかくなった、、

 ここであたたかくなるということは、

 特別なことだと思うのです、

 という声におされ、、

 なんだか等しくここへ生まれていたのだ、、

 それが誰か、、

 私はどこか、、

 一点を見つめていても、、

 現実はただはらはらしているだけで、、

 分からない、、

 探りを入れる人の、、

 姿がここにあっても、

<2212>「手の熱で、一時泡になる」

 あたしは騒ぐ、

 ただここにいるだけで、

 それも、

 香りも、、

 今また私のなかから生まれて、

 しずかに、見つめていて、、

 私は、長くなる、

 時刻にいたらそのままで、

 いい、

 身体も何もかも、

 いい、、

 ひろく浮かんでしまえば、、

 あたしはその端に来て、

 それぞれに、身体を見せる、、

 

 ア、

 長いところから、

 たしかにはじまる、、

 私は遠くを見つめている、、

 声が長い、

 回転のヒが、それぞれで、

 下へ、集まり、、

 私はどこから、

 この時間を確かめ得るのだろう、、

 と、

 ひとりぼうやりと考えている、、

 なにかなかに持ち出した時間が、

 それぞれ液で、

 それぞれにはじまっていることを思い、、

 私は回転しながら、

 そこを、笑んでいる訳だが、、

 はじまりは青く、

 青い、青い波が来て、、

 それぞれに、驚きを持って、

 続くことが出来る、、

 私はそういう姿で、

 ここに並ぶことが出来る、、

 

 今また手の熱で、、

 あなたは話し、

 時間もなにもかもを作り、、

 あなたは生まれる、、

 なぜなら手の熱が、、

 ひとりの眠りにちょうど良いからなのだが、、

 私は聞こえたろうか、

 この場所に、息を深くして、、

 その行進と一体になろうとするものの、、

 リズムは聞こえたろうか、、

 それはどちらにせよ、

 あたしは懐かしかったり、

 懐かしくなかったりする、、

 複数の時間の立て方に、、

 泡として入っている、、

 身体がそこらじゅう湿り、、

 時間がほどけて、

 今あなたのなかにある・・・

<2211>「呼吸のヒに居合わせて」

 お前は第一声のなかで回転し、

 ここに育ってきたのだな、、

 日に日に回転を強め、

 ここへ繋がる、姿のようなものとしてあり、

 私はあなたを掴んでいた、、

 身体がはじまったな、

 私は声をしていた、、

 こんなところへ、

 いくつも印が始まっているとは知らず、、

 私は熱の、

 その姿が回転するところに、、

 ひそかに潜り込んでいた、

 

 ア、

 こんだ風景がまともに身体に当たる、、

 私はさらになり、

 ちょっとここらを見ているのだけれども、

 どうだ、

 ここのものごとが、

 ひとつひとつ束になり、、

 ア、

 見事に呼吸となってきている、、

 その勢いを次々に感じるのは、

 私なのだけれども、

 ア、

 透明に続く日の、

 当たり前の過ごし方、、

 ここに映り、

 次々に揺らぐことをする、、

 私はそれに繋がり、

 今に呼吸をしようとする、

 それはひとつの皮膚になり、

 それは呼吸を多くする、

 なにだなにだ、

 順に潜ってきて、

 今ここにはじまるのだが、、

 私は何処にいる、

 私は何処にはいる、、

 得意な呼吸の箇所か、

 どうか、

 今はっきりとは知れないのだったが、、

 どうだ、見えたか、、

 

 私は手を入れた、

 それは本当に静かな場所だったが、

 ものが次々に見えて、

 そこかしこで火がはじまるのに、

 私は居合わせていて、、

 ここで、

 はっきりと驚いていたのだ、、

 なにようを見つめているのだろう、、

 それは分からないまま、

 あなたはこの流れのなかに来て、

 私は驚いている、、

 そんなところから表情が来る、、

 時刻が来る人であったとはね・・・

<2210>「陽で見せる通路」

 お前は声をここまで案内した、、

 私は静かにまわりながら、

 ここを、確かめる、

 さて、いくつもの時刻が、

 ここへ被さりながら、

 私はその、

 膨らんだ光景に対して、

 驚いているしかない、、

 どこからこの姿ははじまり、

 ここにいるのか、

 今ここで確かにきいている訳だが、、

 私ははじまるのか、、

 姿も知らぬところで、

 しずかにはじまるのだろうか、、

 

 ここへ声を溜めて、、

 あなたの表情なども徐々に新しくなってくるとき、、

 私はこの場所をどう、

 考えていたらいい、

 次々に回転するこの場所を、

 どう見ていたらいいのだ、、

 温度はひとつひとつでありながら、

 確かな流れを迫る、

 私は夢のなかに浮かび、

 それをぼうとしながら見つめている、、

 あたしは裸で、

 それぞれの時刻へ始まっているのだが、、

 身体だけはここに見え、

 今もしずかに回転しているのだ、、

 それぞれ裸で、

 夢のなかの景色にあらわれているのだが、

 そのそれぞれが不明なのだ、、

 

 ア、

 また太陽の周りを駆け、、

 あなたが不安定に回転しているところに、

 私は帰ってきました、、

 何を持ちこの陽を過ごしたのか、、

 声で明らかになる、

 この軌道へと帰ってきました、、

 今につながるその時刻は、

 私のなかで、

 とてもはしゃいでいるように見えます、、

 どうでしょう、、

 このあたりの時刻を見つめて、

 それにそのままそっくりと、、

 入ってみせるあなたという存在は、、

 今何ほどの時刻をここで、

 感じているのでしょうか、、

 私は粒のなかへあらわれて行きます、、

 それぞれの印を感じながら、、

 私はその線のなかへ入って行きます、、

 しずかに作られた身体を感じながら、

 私は今に居ました、、

 こんな時刻があったなんて、

 はっきりとは知らないまま・・・

<2209>「移と水、印」

 いつに居たか、

 私は移りを常とし始めたのか、、

 それともこの場所で、

 しずかになりはじめたのか、、

 時々ここでほうと声を出しながら、

 あなたは迫る、

 あなたはその回転のなかに何度も来て、

 ここだと合図をする、、

 それは驚くべきことだった、、

 ひとつひとつがからまり、

 こちらへ揺らいでくることなど、

 それらが驚きでなくてなんだろう、、

 私ははじまっていた、

 この長い時刻へそのまま、

 はじまっていたのだ、、

 

 次々に分かれて、

 私は近くにリズムなどもありながら、

 その一切にさわる、、

 一切は触れられて、

 元気になっているのだから、、

 私はそこここへ目をやり、

 私が生まれたことを繰り返している、、

 ものが続き、

 このなかにある、、

 あたしは粒でもない、

 ひとつの水でもない、

 回転でもない、

 もちろん揺らぎでも、

 なかにある風車でもない、、

 身体は、

 状況に対してフラットである、、

 何かを歓迎するでも、

 拒否するでもなく、、

 この振動はここにあった、、

 なにだろう、

 私は驚きなのだろうか、

 むしろこれだけの働きが、

 しっかりと包まれて無音であることに、、

 きっと驚いている、、

 

 あなたも印、

 その確かな集まりのなかで、

 あなたは有し、

 もちろん、、

 じねんに肌を見つめて、

 私は変化している、、

 あ、

 この響きを順番にきけば、

 それが分かる、、

 私が順にここへ来たのが、、

 私は分かる、、

 あるあたりまえの時日の場所へ集まって、

 順に声をする、

 そういった様子なんだ、、

 あなたはどこまでも・・・

<2208>「忘れられた水の相」

 あたしがまだ時間の仕草のなかで、

 こう声をするのに、

 流れがあるからか、、

 いつの形か、

 いま来て笑っている、

 ものがここに見えて、、

 このなかで長く笑っている、、

 遠くから来ては、

 この声のありさまに、

 また私は潜るのだ、、

 垂れるはたの水の様子、

 を、と声を出せ、、

 あたしは形が漏れるのを掴まえる、、

 この振動に居ながら、

 私は垂れる、、

 

 おそれては存在の、、

 もののまくのなか、

 ひとり被さる、、

 あたしはここに深く彫り込まれて、、

 ひとつの時間の振動と、

 身体をともにする、、

 あ、

 はっきりと揺れて出てきたのだな、

 と、

 ここに印を交わしながら、

 いる、いるんだ、、

 どこまでも振るえて、

 どこまでも先へすべりこんで、、

 あたしは砂や、

 鋼鉄の、

 忘れられた匂い、、

 その、うしろを感じさせない姿に、、

 ただぼうっと立っていて、、

 ここを嗅ぐ、

 あ、

 そう、

 どうにも、

 どうにもならないというところから、、

 私は来たんだ、、

 粒が水になり、

 水がいまの未決定の相をする、、

 

 あれはじじつのなかでいくつも仕上げられて、、

 ここに次々に浮き出てくるのだが、

 私はどうも、この模様を、、

 当たり前のものとして捉え、

 そこから揺らがせて、夢を、、

 ここにつくってしまおうとする、、

 あたしはあたりまえに揺れて出てきたのだが、、

 ここに時日は染ませてくれろよと、、

 声をたててきたのだが、

 もののひらくその先頭に、、

 私はあって、

 揺らぐひとつの水の連なりになって、、

 ふと、始まっている・・・

<2207>「時間のほうけ」

 確かに私はここにいて、

 ここの時刻と何かを共有しているのだが、

 どうしてだろう、

 いなかったのが当たり前にも思えるし、

 いたのが確かな連なりになると、

 考えているものもいる、、

 さ、

 ふわりと浮き出して、

 あなたもまたこの呼吸のなかにいましょうと、

 声をかけてくれたのだものね、、

 

 日々に違いながら、

 ただ漏れ出る、

 ただ私は漏れ出る、

 ここがどこだろうという顔もしないまま、、

 次から次へ、

 あなた静かだもの、、

 あなたは悲しい、

 私はそんな声のひとつひとつになって、

 この場に漂っていた、、

 空間にどのように染みるか、、

 瞬間毎に決め、

 その瞬間のズレが、、

 微妙な色の差となってあらわれる、、

 私は願っていない、

 私は何かが良くなるとは信じていない、、

 具体的な生活に注視するだけ、、

 具体的な生活がどうあるかを探るだけ、、

 私の皮膚もそう、、

 あれ、同じ空間に、

 違う仕事とともに来る、、

 私はまた別の線を引きに来たんだ、

 そうなのだろう、、

 この線はもう踏むことがないかもしれない、、

 人間の時間は何処に、

 順に来て、、

 頭の中で、

 いつも、時間ではなくなる、、

 次々に変化する、、

 ごくあたりまえに、

 ひとつところで作られた人間を見て、

 また笑む、

 また身体に来る、、

 つながる、、

 

 あれはひとつのほうけ、、

 多分、

 私はほうけることによって、、

 この身体にあるバラバラなものを、

 ひとつの風景にしてしまおうとしている、、

 そんなことは無理なのだが、、

 誰もいない真昼の電車で、

 ただ陽と時間と一緒に、

 ほうけて過ごしたところへ、、

 何もかもを集めようとしている、、

 ひとつ揺らぎながら・・・