<2977>「過去の眠り、新たな場所を夢見る」

 時間の枠があり、

 そのなかでの行動量があり、

 そこで、

 次々にことが進んでいけば、、

 それで問題はない、

 問題はない場所で、

 じっくりと座っている、、

 行かない、行かないよと言いながら、

 どこかに行ってしまう、

 行かないで、と言いながら、

 もう満たされた私は、

 どこかへ旅をしたくなっている、、

 

 あたしには、

 突然スイッチが切れるように、

 周りの人に、

 何の興味もなくなるときがくる、、

 その前までは、

 何か、いろいろ訊いてみたい、

 話し掛けてみたいと、

 思っていたはずなのに、

 急になにも思わなくなってしまう、、

 それは戸惑うことだ、

 理由は分からない、、

 ねえ、

 どうして構ってくれないの、

 興味を持ってくれないの、

 話し掛けてくれないの、、

 ねえ、

 私は何故だろう、、

 どこからこの病を、

 持って来たのだろうね、、

 

 人間の、

 素質の核に存するものを、

 自分で、選んだり、

 選ばなかったり、、

 できると思うのはまったくの間違いかもしれない、、

 そんなふうに、

 身体は出来てはいないですよ、

 また一日、

 また一日と、

 今度は眠りに近くなる、、

 あたしの精神が、

 よく眠ることを求めている、、

 

 現実の、

 風物のひとつひとつが、

 もう私のなかで、

 過去のものになり始めている、

 私は移動したくてうずうずしているんだろうか、

 どうか、

 からだは順にあたらしい景色を囲む、、

 声が、

 いまここらへんに溜まり、

 もののなかへ滑っていく・・・