<2904>「からだとけてもう目にすることもなく」

 ねえ、いま、いるのは、

 一体どこだろう、、

 私は隠れている、

 確実に、月日が、

 流れていて、

 私は、うすい、

 からだの膜を取り、

 ヒに透かして、、

 それが、

 あとの時刻に続くのを、

 じいっと眺めている、、

 

 ねえ、いまは、

 からだがあたたまる場所、

 私は、

 月日を見ながら、、

 そっと とけて、

 どこまでもとけて、

 跡形もなくなったときの、

 その、

 時刻を数えている、、

 わたしがはじまって、

 その指もまた、、

 時間のなかに、とけて、、

 からだ、とけて、

 もう目にすることはできない、、

 もう、流れて、

 掬っている、

 掬って飲んでいる、

 からだにあつまったものたちは、

 ここはどこの場所だろうと、

 私に訊いてくる、、

 私は、

 もう少し底の層まで行って、、

 水もなければ、

 声もないところで、、

 あなたのなかに挟まって、、

 少しずつ駆けている、、

 

 言おうとする、、

 いな、

 からだがまだ

 膜につつまれて、、

 あたしは、

 自分の光線が、

 そこここにさすのを、

 眺めるものです、、

 あたしは、不可能な時間には眠っていない、

 ただ真剣であるだけ、

 ただここにかぶる水の音がきかれるだけ、、

 ゆっくり回転する、、

 ゆっくり走る、

 あれでも集まった、、

 あたしのよそおいの、

 つめたい装備のなかに、

 あれでも集まった・・・