<2964>「ばらばらになって進み、生まれたばかりであろうよ」

 あなたの身体は、

 あっという間にこんなところまで、

 来てしまったよ、、

 しずかに、

 心が準備する、、

 眠っていたものも、

 するどく目覚めるため、

 あなたには、

 身体以外のいくつもの、

 しずかな線が見えている、、

 私は謎に向けて、

 しずかに声を掛ける、、

 謎は、

 時刻のなかで回転をする、、

 

 そうか、

 あたしのしらない駆け引き、

 あなたのしらない興奮、

 私は透明時に、

 まったくしずかに入ってしまい、、

 しずかに湧いて、

 いまだ水の声も知らぬまま、

 あたしは骨格、、

 そのほとんどが、

 声で立ち上がる、、

 声で、

 今自に触れている、、

 簡単なのか振動したら、

 あたしの身体を合わせたら、、

 あたしの身体は膨らんで、

 ひとつ、

 水で目覚めたら、、

 あなたは廃屋のなかで、

 ばらばらになって進み、、

 進むだけ、

 そこに集まる水の、、

 からだに応える仕方を、

 ひとつ、またひとつと、

 確かめていく、、

 

 あなたは永遠になったその身体のために、

 ひとつひとつ、

 歌声をかえてゆく、、

 あなたにはこの音の通りが、

 それぞれに伝わって、、

 今を行く、

 からだだってまだ、

 あの肌の辺り、

 生まれたばかりだからまだ、

 合わさって、、

 もっと先へ、先へ駆けていこう、、

 わたしにはその空気の振動時が、

 はっきりと掴まれ、、

 はっきりとそのなかに、

 あたしと同じような存在の、

 目に見えない景色があつめられる・・・