<2940>「やさしい歌じゃないか、ねえ、」

 通る人々の声があった、、

 私にはホールがあった、、

 受けいれていく器、

 あなたには振動があった、

 あなたには声があった、、

 よくきこえている、、

 生命のために、

 あなたは振るえている、、

 あなたはこちらに存在の全てを渡している、、

 存在の下方から、

 こちらに声を振ってくる、、

 あたしは手で掴む、

 (あたしはビールを飲む)、、

 その場にいたこと、

 その場で振動粒の、

 ひとつやふたつを持ち帰ったこと、、

 

 私はどこに住み、

 何の仕事をして、、

 どうやって生きているか、

 一瞬分からなくなる、

 そんな空間に出ていたようですよ、、

 あなたの姿が、

 はっきりとここへ出てくる、、

 そんな場所にいたようなんですよ、、

 あたしは震えていた、、

 思いのいくらかが、

 自然にここらへんに流れてしまって、、

 あたしは新しい、、

 からだの膜を欲する、、

 やさしい時間、

 やさしい歌だったじゃないか、

 ねえ、、

 あなたの温度は、

 私には懐かしい、、

 しらない旅行先の、

 風のなかに私の気体と、

 液体を混ぜていく、、

 それで粒になり、

 それをいくらかなんのきなしに吸う人がいて、

 誰だかしらない人として、

 私を夢に見る、、

 

 私は夢に見られ、、

 いくらか身体の先に浮かんだあと、、

 あたしは相当数の存在に、

 いくらもまぎれていく、

 いくらもはじまっていく、、

 私はつとめ、、

 からだのなかにひとつひとつなおっていく、、

 きこえる?

 トーンが、、

 私は回転する、

 全てがリズムになる日、

 全てがリズムになる一日、、

 私は行く、、