<2612>「余剰を、痕跡にしましょうよ」

 あたたまりながらあたしがひらいた場所だ、、

 この振動は駆けて、

 はやくまたこの道に戻ってきて、、

 私は振動とあたたかさで浮かれている、、

 ここは語り合うことのできる場所、

 あたしはまた少し流れていた、、

 からだなどいくつも浮きながら、

 私は正面に来た、、

 ねえ、

 順にこのまくのなかに来てください、

 そうして、

 もうちょっときいてください、

 あたしには根拠ばかりがあります、、

 あたしはそれを静かに包んでいますよ、

 

 幾度もここに声をさすことができます、

 あなたも浮かんでいることができます、、

 うん、

 はげしいその存在の、

 存在様態の、

 からだの揉みこまれかた、、

 私はここにあらわれてやまない、、

 なぜか次から次へ、

 過ぎてきて終わらない、

 そういう瞬間を、

 確かに何度も見ているのです、、

 あなたは簡単に混ざってきた、、

 どこのさわぎかは分からず、、

 それを、しずかに捉えて、

 あなたは粉のなかに埋もれてきた、、

 あたしには四肢の緊張が必要だった、

 声は順に流れていく、、

 そのときの余情が、

 こんなにも簡単に今私へと響く、、

 あたしはそのときに流れる印象で、

 今この時間を捉えやすくなることがある、、

 あたしはなかへはいり、、

 あなたとともにはじまるのを見ていた、、

 あなたはこのなかですっかり溶けて、

 私はその液の紋様だけを、

 この世のものではないみたいに、

 ぼんやりと見つめて、

 そうしてそれを、そのまま流してしまった、、

 

 あたしはまだ肌のなかにある、

 余情を、

 全て痕跡にすることによって、

 自身をただ空洞にかえそうとしている、、

 あなたの声がただ無際限に駆けるようにと、

 方法をそこに取ろうとしている、、

 ただ、

 糸は強くなり、、

 振動は強くなり、

 あたしは道にさとくなり、、

 あなたの呼吸法は外部へも、

 確かな振動を届ける、、

 あたしは飽くまでも、それを見ている・・・