<2937>「目覚めることはどこかに戸惑いが」

 あたしは徐々にそれ、

 人の形、

 理想とするふるまい、

 病の形、、

 それぞれの声の始まり、、

 生きている形、、

 声などいくらにも響いて、

 私は続く、

 続くことがこの日、

 この一日を、、

 私のなかに流す、、

 私は映像の人、

 映像の日時となる、、

 次から次へと、、

 まわってはよろこぶ、、

 ここの映像の人に、

 

 私には用意されたからだ、、

 私には遠く離れる願い、

 自己、、

 これは労働、、

 これは世界への集中、、

 これは僅かな態度、

 ものを迎える、、

 ものがよく染み出す、、

 ものがやや勢いよく動き出す、、

 あたしにはそれぞれの、、

 それぞれのからだのはじまりかた、、

 それぞれの時刻の動きかた、

 あたしははてをしらず、

 夢中を知らず、、

 霧のなかの匂い、

 霧のなかのなまあたたかさ、、

 あなた少し横になって、

 うん、

 しばらく横になっていた、、

 どこからともなく、

 私の生命線がこの脇腹や、

 背の辺りを通過する、、

 めざめる、、

 めざめることはどこかにとまどいが、

 

 あたしはそっとからだをなげ、、

 あなたにしか見えていないものを、

 ここで、

 ゆっくりと確かめている、、

 ゆっくりとうごける、、

 あたしにはものの領域の、

 古い皮を剥いだ辺りに始まる、、

 霧の生まれる姿を、

 まともにみている、、

 こんなものを長時間まともに見ている、、

 お前は誰だという問いも、

 当然のごとく忘れて、

 私は内部にいる、

 私はこの内部にいる・・・